第87回全国高校野球選手権大会で、樟南は17日の準々決勝で、京都外大西と対戦し、1―9で敗れた。これまでの2試合、伝統のバントがさえて5年ぶりの8強入りを決めていた樟南。この日も3試合連続となる先制点を挙げたが、要所でミスが相次ぎ、波に乗ることができなかった。
先制はこの日も樟南だった。
0―0で迎えた4回、この回先頭の4番畑中が中前安打で出塁すると、5番佐田が犠打を決めて畑中は二塁へ。その後、2死二塁で、この日初めてスタメンで起用された7番園田が中堅に適時二塁打を放った。
試合前日の夕食時に枦山監督に「明日は先発で行くぞ」と言われ、半信半疑だった園田。犠打で得点圏に走者を進めたあと適時打で得点する得意のパターンに、「いける」と思った。他の選手の気持ちも同じだった。
だが、足並みは徐々に乱れ始めた。
直後の5回表の守備。ボールが高めに浮きはじめた樟南のエース佐田がつかまり同点に。
さらに1死一、三塁のピンチで9番中川がスクイズ。佐田は投前に転がった球をダッシュしながら素手で捕球しようとしたが、ボールはするりと抜け、勝ち越しの走者が生還。中川も生き、さらにピンチが広がった。
その後連打を浴び、この回で佐田は降板。控え投手の塚脇がマウンドにあがっても、守備の乱れが出て失点を重ねた。
鹿児島大会6試合を通じて4失策だったのが、この日は1試合で5失策。3回戦の銚子商戦では何度も美技を見せた遊撃手の前田も2失策だった。「勝ちたいという思いが先だって浮足だってしまった」。試合後、タオルで目をぬぐいながらそう話した。
序盤に点が取れなかったのも、樟南には痛かった。
1回2死一、三塁の好機を守備妨害でつぶし、3回無死二、三塁の場面では2番の永嶋がスクイズを失敗した。
これまで甲子園の2戦とも絶妙なバントで得点に絡んできた永嶋は、試合後「気持ちが空回りしました」と振り返った。
「序盤で1、2点が欲しかった」と悔やむ枦山監督。ここまでの勝利を支えた守備とバントがうまくいかなかった。