第87回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催)の季節が近づいた。東北地方では7月6日開幕の宮城大会を手始めに球音が広がる。一昨年は東北(宮城)が準優勝。今春の選抜大会でも羽黒(山形)が4強入りするなど、全国でも注目される東北勢だが、実際のレベルはどうなのか。勝率データなどで探った。
過去10年、夏の甲子園に限って全国9地域の勝率を出すと、実は東北勢はあまり勝っていない。
6地方大会の代表校あわせて36勝60敗1分けの勝率3割7分1厘。9地域で8位にとどまった。最高成績は東北の準優勝(03年)。青森勢が4強入り1回、8強入り3回、秋田も8強入り1回と押し上げるが、そのほかが振るわないのだ。
最下位の北海道は04年、駒大苫小牧(南北海道)が初優勝し、東北は猛追されている。
東北地方担当のあるプロ野球のスカウトは「高校野球のレベルが下がっている。東北が上がったというより全体が平均化したということではないか」。そして付け加えた。「だから優勝のチャンスは大いにある」
東北では強豪校が絞り込まれ、戦力集中が進んでいるのが根拠の一つ。
この10年を東北各地方大会別にみると、甲子園出場校は4〜5校に限られる。その中でも1〜2校に出場回数が偏り「常連度」が高まった。
この流れで力を発揮するのが青森勢。全国大会通算勝率だと東北3位(全国40位)だが、この10年は5割6分5厘で首位。青森山田、光星学院で13勝すべてを稼いだ。
強豪は県外から有力選手を集める。だが、かつて山形県の野球強化特別本部委員長を務め、解説でおなじみの佐竹政和さんは強調する。
「野球留学は今や当たり前。中学生の硬式リーグを充実させるなど地元で力をつけないと、さらに飛躍しない。資源つまり、子どもの数が東京や大阪と違うのだから」
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<最近10年の全国9地域の全国選手権成績>
勝率 勝 敗 分 最高成績
(1)四国 .600 57 38 優勝
(2)関東 .593 128 88 優勝
(3)近畿 .583 84 60 優勝
(4)中国 .446 41 50 1 準優勝
(5)九州・沖縄 .444 64 80 準優勝
(6)東海 .423 30 41 4強
(7)北信越 .412 35 50 準優勝
(8)東北 .371 36 60 1 準優勝
(9)北海道 .367 11 19 優勝
<最近10年の東北勢の戦績>
勝率 勝 敗 分 最高成績 通算
(1)青森 .565 13 10 4強 (40)
(2)宮城 .545 12 10 準優勝 (27)
(3)秋田 .286 4 10 8強 (35)
(4)山形 .231 3 10 3回戦 (47)
(5)福島 .167 2 10 3回戦 (44)
(6)岩手 .154 2 10 1 3回戦 (45)
(※かっこ内は全国通算勝率順位)