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力投する真颯館の加治屋選手=北九州市民 |
延長戦に次ぐ延長戦。大差をはね返しての逆転サヨナラ勝ち。一方ではシード校の敗退も相次ぎ、白熱のドラマがこの日も各球場で繰り広げられた。
同点で迎えた13回表1死満塁。もう力が残っていなかった。
真颯館のエース、加治屋三博君が投げた171球目は、米田享司捕手の手前でバウンドした。この回四つ目の四死球で、押し出しに。中間の三塁走者が、手をたたきながら本塁ベースを踏んだ。
少し苦笑いを浮かべた加治屋君は、控えの金子健二投手にボールを託し、小走りでベンチに下がってきた。
持ち味は直球の伸び。杉山玄治監督は「球に伸びが出て、チームに芯ができた。ポップフライしか打たれない」。ただ、春にひじを痛めて腕の振りが小さくなり、試合前にも注意していた。
左ひざに体重を乗せる投球フォーム。直球狙いの中間は予想以上の球の伸びに苦戦し、5回まで1安打に抑えた。
だが、延長に入ると、ひざが疲れて伸びが無くなってきた。制球も定まりにくい。投げるたびに長袖のアンダーウエアで額をぬぐった。
「早く代えてやりたいが、この子で行くと決めたから」。杉山監督はベンチで腹をくくっていた。
0―0で迎えた11回表1死三塁。初球がはるか高くそれ、均衡が破れた。「球が抜けてしまった」。11回裏に同点に追いつき、2死満塁で打席に立った。「絶対打ってやる」。だが、三塁ゴロに打ち取られた。
加治屋君は「自分のせいで負けた」と悔やんだ。杉山監督は「加治屋は悪くない。ほかが打ってやれば、彼がヒーローだった」とねぎらった。