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甲子園 夢トーク

甲子園 夢トーク

人生がもう一回あっても、高校野球をやる―対談(4)

2008年05月21日



 江川 甲子園っていうのは、春夏の高校野球の時期になると、そこに幻のように現れてくるものなんだよ。大会が終わると消える。プロの阪神がやっている甲子園球場とは違う。そこに出たという証拠が甲子園の土なんだ。

写真定岡正二さん(鹿児島実)

 定岡 持って帰った?

 江川 負けた時、絶対写真に撮られると思ったから、練習の時に取った。

 定岡 おれはどこへいったかわからないな。

 江川 初めて甲子園に入った時、どでかいなと思ったの。地方の球場に比べると、ものすごいじゃない、あのアルプス。だけど、取材で聞かれたら、「思ったより大きくないですね」って答えた。

 定岡 出たよ、また裏腹な発言。

 江川 でかいって驚いた、と広まったら、まずいなと思って。でも、本当はすごいと思った。甲子園に出たということが、後々ものすごく思い出になるし、支えにもなる。

 定岡 いいね、こういう甲子園の話。すごく、おもしろいよ。

 江川 お前と対談なんて、初めてだしね。

 定岡 おれらはずっと甲子園という目標があった。いまの若い子は夢がない、目標がないと言う。えっ? と思う。おれら恵まれていたのかなあ。一つのことをやったことで自信もつく。

 江川 人生がもう一回あったとして、高校野球やるか、と聞かれたら、やるって言うと思う。練習きついから、本当はやりたくないけれど。

 定岡 うん。一番きつかったね、高校の時が。今年は90回でしょ。甲子園の土には、先人たち、みんなの汗が染み込んでいるんだ。それが伝統だよね。その一粒におれらもなった。

 江川 ちょっとは入っているよな。ただ、出られなくても、甲子園を目指すという思いは捨てないでほしい。甲子園に出られると思って戦っただけで、(甲子園出場と)同じ価値はある。それが高校野球だと思うんだ。




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