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ここから本文エリア 安房、勝利こぼれる 9回裏2点差守れず2008年03月28日 安房のアルプス席から上がった歓声が、一瞬で悲鳴に変わる。9回、同点に追いつかれた直後の1死二塁。宇治山田商の北川の打球は左中間へ。飛び込んだ左翼手中川のグラブに一度は入ったボールが、地面にぶつかった衝撃でこぼれ落ちた。
「捕れるか、捕れないかではなく、捕らなきゃいけない」と中川は自分を責める。だが、中堅を守る主将の岩沢は言った。「本来、自分が捕る打球を、右よりに守っていたので中川に任せてしまった。それに、9回表のチャンスに自分が打てなかったので、こういう流れになってしまった」 試合は、その岩沢の一撃で始まった。1回。先頭打者で2球目の真っすぐを振り抜くと、打球は左翼に飛び込んだ。甲子園初安打が本塁打。「バットを上から出す意識で振ったら、たまたま当たってくれた」。2回2死一塁では、左中間フェンスを直撃する二塁打を放ち、3点目を挙げた。 それでも、徐々に流れは変わった。守備陣がほころび、失策が出始める。8回には1点を失った。流れを引き戻せそうだったのは9回2死一、三塁の場面。打席にいた岩沢は「ここで打たなきゃと思って少し力んだ」。中飛に終わった。 21世紀枠での大舞台。岩沢は「実力で来たわけではない。自分たちは一番下のチーム」と言い続けた。だが、投手戦の末、1回戦を突破し、この日は大会屈指の好投手から3点を奪った。早川監督は「力以上のものを出してくれた」と選手をねぎらった。 |