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ここから本文エリア 天理、攻守したたか 代役「1」が好技2008年03月27日 第80回記念選抜高校野球大会第5日の26日、天理は敦賀気比(福井)に5―1で快勝し、3回戦進出を決めた。打線は相手左腕に12安打を浴びせ、6盗塁と足でも揺さぶった。投げては先発井口が粘り強い投球で被安打6に抑え完投した。次は第9日(30日)の第2試合で、ベスト8をかけて華陵(山口・21世紀枠)と対戦する。
エース矢之が右肩痛で離脱した緊急事態に先発のマウンドに立ったのは井口。球速は120キロそこそこだが、90キロ台の変化球を交じえた緩急のある投球で敦賀気比の各打者を翻弄(ほんろう)した。 井口は身長188センチの長身を折り曲げるようにして投げる下手投げ。走者が出たときは、足を大きく開いた独特の構えをする。その投球フォームは「上から投げろ、と言われても絶対に拒否します」と言うほど自信がある。だが、大会直前になって「フォームのバランスが悪い」と悩んだ。ボールを離す瞬間の手の位置を微妙に変えるなど、試合前日まで調整を続けていた。だが、「甲子園でフォームがどうのこうのと言ってられない。とにかく思いっきり投げよう」と気持ちを切り替えて挑んだ。 完封を狙っていたが、9回に連打を許し1死満塁のピンチ。押し出しの四球で1点を失った。はっきりと疲れがうかがえたが、最後は踏ん張って後続を打ち取った。森川監督は「井口は回を追うごとによくなった。最終回苦しんだが、よく投げてくれた」とたたえた。 打のヒーローは1番の鈴木。3安打1死球に三振振り逃げと全打席出塁し、チームを勢いづけた。敦賀気比のエース山田は、同校OBの巨人・内海投手に投げ方が似ていることから、地元では「第二の内海」と呼ばれる好投手。天理の各打者の内角を狙って思い切って投げ込んできた。だが、鈴木は臆(おく)することなく打席でベースぎりぎりまで寄って立った。「ここで引いたら、相手の思うつぼ。立ち向かっていこう」と決めていた。 5回2死。鈴木はその内角に入ったカーブを強振。打球は左翼線を破る二塁打になり、その後、敵失などで先制のホームを踏んだ。 好機は続く。5回なお2死二、三塁で4番奥田に打順がまわってきた。奥田は4回無死一塁の好機にバントを試みたが、投飛に倒れて失敗していた。「ミスをしてチームに迷惑をかけてしまった分、ここで絶対に打ってやろう」 山田の内角直球に詰まりながらも打球は右前にしぶとく落ち、2点を追加。試合の流れをつかんだ。「よっしゃー!」。奥田は一塁塁上で右手を高く上げてガッツポーズを決めた。 この日の天理は打撃力を見せつける一方、バント失敗などの拙攻が目立ち、13残塁を記録。試合後、奥田は「バントのミスをしていては次は勝てない。次の試合までに修正したい」と反省を忘れなかった。 |