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asahi.com認定 高校野球マスター養成講座

第6回振り逃げのルールとして、正しいのはどれ?
(2007年7月17日)

講師:森岡浩

学習のポイント

野球の基本ルールを知る

野球はおそらく球技の中でも最も細かくルールが定められているスポーツではないだろうか。分厚いルールブックを完全に把握している人はそれほど多くはないはず。そこで問題。

練習問題
振り逃げのルールとして、正しいのはどれ?
  1. a. 日本独自のルールでアメリカにはない
  2. b. 打者に三振はつかない
  3. c. 2死一塁では振り逃げはできない
  4. d. 実は振らなくてもよい
解答&解説

 振り逃げというルールがあることは誰でも知っているが、正しい規則は意外と知られていない。正式には、「第3ストライクの球を捕手が正しく捕球できなかった場合は、打者は走者になれる」というものである。つまり、捕手がきちんと捕球できなかった場合には、何もしないと打者はアウトにはならないので、一塁に送球するか、打者にタッチするかのどちらかが必要。

 高校野球の試合ともなると、見逃し三振の球を捕手が捕球できない、ということはあまりない。また、捕手が捕れないような球は空振りしない限りボールのことが多いため、「振り逃げ」となるのはほとんどの場合、空振りした球を捕手が捕り損ねた場合になる。しかし、ルール上は振ったかどうかは関係なく、捕手が捕り損ねれば、振らずに走ってもOK。英語では振り逃げを“dropped third strike”などといい、別に振ったかどうかは無関係。なお、打者には三振がつくため、振り逃げがでれば、1イニング4三振(あるいはそれ以上)も可能。

 また、振り逃げには、意外と知られていないルールがある。それは「封殺(フォースアウト)の場面では成立しない」ということ。これを認めると、1死一塁の場面で三振した時、捕手がわざと落球して2−4−3の併殺が成立してしまうからだ。これをふせぐために、無死や1死で走者が一塁或いは一二塁にいる時は、いくら落球しても振り逃げはできない。しかし、2死の場合、併殺はないため、一塁に走者がいても振り逃げは成立する。


本塁を囲んだ丸いラインがダートサークル

 なお、今年からはダートサークルが採用された。これは、打者が振り逃げに気がつかなかった場合、このサークルから外に出ると自動的にアウトというもの。これまでは、ベンチの近くまで戻ってきてから監督や仲間に「走れ!」と言われてあわてて走るケースもあった。これだと、相手選手がすでにグラウンドから引き上げていたりして、トラブルのもとになりやすい。

 ということで、この設問は、d.の実は振らなくてもよい、だけが正しい。

※「振り逃げ」の英語表記は『大リーグ早わかり野球用語英和・和英小辞典』(編著・阿部達/現代図書刊)による。

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練習問題
夏の甲子園の抽選で正しいのはどれ?
  1. a. 最初の抽選では3回戦までしか決めない
  2. b. 4校がシードされる
  3. c. クジをひくのは部長
  4. d. 1番クジを引いた人が選手宣誓を行う
解答&解説

 選抜大会では、1回の抽選で初戦から決勝までの組み合わせをすべて決定する。しかし、夏の大会では大会の途中で、勝ち残った学校同士で再抽選をすることになっている。かつては、初戦、2戦目とその都度抽選していたが、これだと応援団の日程が組みづらいこともあり、現在は3回戦までは一度に抽選する方式にかわった。(95年77回大会から)

 また、地方大会ではほとんどの都道府県でシード制を採用している。大阪府のように完全なノーシード制のところはほとんどなくなった。しかし、甲子園ではシード制を採用したことはない。これは、甲子園に出てくる以上、実力にそんなに差があるわけではない、という考え方があるだろうし、そもそも代表校がすべて出揃うのが抽選の直前なので、どの学校がシードに値するかの判断ができないこともあるのかもしれない。

 夏の大会の抽選は大阪の会場に参加校が勢揃いし、主将がクジを引く。かつては選手宣誓も同じクジで決めたが、現在は立候補した上での抽選(01年83回大会から)。しかし、宣誓の決め方は会場で突然変更することがあるため、今年は方式がかわるかもしれない。

 従って、この問題の正解は、2007年7月10日時点、という条件つきで、a.の3回戦までしか決めない、が正しい。

 なお、今年から1回戦の組み合わせが、東西対決方式から完全なフリー抽選に変更される。従って、初戦から東北同士や九州同士といった対決もあるかもしれない。

《註》
※本講座では、「全国高校野球選手権大会」を「夏の大会」、「選抜高校野球大会」は「春の大会」「選抜」と表記
※特に断りがない限り、“甲子園”とは他の球場で行われた試合も含め、春夏の全国大会すべてを含む

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