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明治時代の中学野球は、都会では大学の附属中学から、地方では各地の一中(いわゆるナンバースクール・公立伝統校)から広がっていった。そのため、東京では伝統的に私立高校が強く、地方では公立高校の強いところが多かった。しかし、近年では、ほとんどの県で私立高校優位となっている。唯一例外なのが徳島県。ここでは昨年まで私立高校が甲子園に出場したことが一度もなく、すべて公立高校が代表となっている。
一般的に、公立高校は校名に地名がつくことが多く、「学園」や地名以外がついていれば私立高校の可能性が高いなど、公立私立の違いはわかりやすかった。しかし、近年は、「学園」とつく公立高校(埼玉県立伊奈学園総合高・1990年(平成2)春出場)もあったりして、他県の人からは区別がつかないことも多い。甲子園でおなじみの学校でも、名前だけで判断して、勘違いしていることもある。
設問にあげた4校のうち、成田高は1887(明治20)年に創立された千葉県の名門私立。鹿児島実も1916(大正5)年に「鹿児島実業中学館」として創立されたもので、やはり私立高校である。
福井高は1959(昭和34)年に「福井実業高校」として創立された私立校で、1965(昭和40)年の福井工業大学の創立を機に、「福井高校」と改称した。昭和53年には正式名称を「福井工業大学附属福井高校」と改めたものの、以後も「福井高校」のままで呼ばれることが多かったが、ここ最近、新聞では「工大福井」や「福井工大福井」と書かれることが多くなった。
桐蔭高は各地に似た名前の学校が多い。その中で高校野球では、和歌山県の桐蔭高が一番の名門。戦前、特に大正の終りから昭和のはじめにかけて甲子園で圧倒的な実力を誇った「和歌山中学」が前身で、戦後の学制改革の際に「県立桐蔭高校」となった。なお、桐蔭学園高(神奈川県)は1964(昭和39)年、大阪桐蔭高は1983(昭和58)年――1988(昭和63)年から同校名――に創立された、比較的新しい私立高校である。 ということで、正解はc.の桐蔭高である。
《註》
※本講座では、「全国高校野球選手権大会」を「夏の大会」、「選抜高校野球大会」は「春の大会」「選抜」と表記
※特に断りがない限り、“甲子園”とは他の球場で行われた試合も含め、春夏の全国大会すべてを含む