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サーカス「栄冠は勝者にも敗者にも」

2007年08月12日

 大垣日大―金足農戦 5回が終了、サーカスが歌う大会歌「栄冠は君に輝く」が球場に流れた。

写真サーカス 78年に「Mr.サマータイム」でデビュー。叶正子=写真右から2人目、高(たかし)=同右、央介(おうすけ)=同左の3人姉弟と原順子=同左から2人目=で構成するコーラスグループ。草野球チームを結成するほど野球好き。

 正子 すごく気持ちがいいわね。コーラスは今年が初めてと聞いたけど、この曲には合っていると思う。

 順子 野球もチームプレー、サーカスもチームプレーだから。

 高 グラウンド整備の間、それまで興奮していたものが少し落ち着き、改めて応援しようという気持ちがアップする。

 順子 甲子園に来たのは生まれて初めて。応援の熱気と、高校生の曇りのない一生懸命さ。何かわからないけれど、泣けてくる。

 正子 プロ野球も、メジャーも、神宮球場で定時制の高校野球も見たけれど、私も甲子園は初めて。「もう思い残すことはない」くらいに感激。

 高 たった一球にみんなが集中して、追いかけているね。

 央介 自分の高校時代を振り返ると悔いが残るよ。ここまで一生懸命になる時間を過ごしていなかったから。ここでは球児だけじゃなくて審判、グラウンドキーパー、みんなが一生懸命。そういうのを忘れちゃいけないんだ。一生懸命やるってことは、第1回から、きっと変わっていない。

 順子 甲子園では、応援する人も含めて、何万人っていう人が同じ方向を見ている。

 高 大会歌は言葉がすごくきれい。一番多感な時期を過ごしている選手たちを応援する気持ちが流れている。マーチ風もいいけれど、ハーモニーでマイルドにする。そうするとメッセージが、より明確に伝わるんじゃないかな。

 央介 自分たちが歌ってきた歌とは違うから、最初は、どうなるかと思ったけれど。

 高 ハーモニーを紡ぐには、お互いの音をよく聞くことが大事。違うポジションの人間同士が、いかにバランスよくやっていくか。そして、気持ち。気持ちを入れて歌わないと、音としては成立しても、ハーモニーにはならない。野球にも通じるところがあるよね。

 正子 このメンバーになって20年目。もちろん、最初はバラバラだったし、意見も違ったけれど、練習を重ねていろいろなハーモニーが生まれてきた。

 順子 長い間、声を合わせていくと、何にも言わなくても、分かり合える。誰かが調子が悪ければ、ちょっとアレンジしたりしてカバーする。そういう優しさも大事なのよね。

 央介 試合終了のサイレンが鳴っている。いいね、この音。高校野球っていい。勝った大垣日大も、負けた金足農も、ともにたたえられる。

 高 勝者にも、敗者にも、そしてここに来られなかった球児たちにも、みんなの頭上に栄冠がある。そんな気がする。


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