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履正社、悔しさ夏に 「失策の借り」打撃で返す

2008年03月29日

 履正社の「春」が終わった。選抜高校野球大会の3回戦、聖望学園(埼玉)に5―7で敗れ、8強進出はならなかった。守りのほころびから失点を許したが、終盤の集中打で意地を見せた。自慢の守備を鍛え直して、夏、またこの「聖地」へ戻ってくる――。選手たちはきりりと表情を引き締めて、甲子園球場を後にした。

写真8回裏聖望学園1死一塁、打者村田のとき、一塁走者江藤が二盗を試みるがタッチアウト。遊撃手仮谷

 岡田龍生監督(46)が鍛え上げた「守備のチーム」は、意外にも失策から崩れた。

 1回裏1死一、二塁、ダブルプレーを狙った遊撃手の仮谷優人君(2年)が落球。2回裏には二塁手の吉田大輝君(3年)の本塁への送球が大きく横にそれた。「守備からリズムをつくろうと、焦ってしまった……」。痛恨のミスを取り返すため、2人は打席での奮起を誓う。

    ◇

 2回までで5失点。大きく崩れかけたゲームを立て直したのは、2番手としてマウンドに上がった背番号10の石井禎章君(3年)だった。

 石井君の父・雅也さん(45)は29年前の春、石井君と同じ10番をつけて、東洋大姫路(兵庫)の控え投手として選抜大会に出場した。当時の東洋大姫路の主将は、今の履正社の岡田監督。

 「息子の方が素質はいいのに、気持ちが表に出ない」。高校でなかなか結果を出せない石井君に、岡田監督は気をもんだこともあったが、この日は低めのスライダーがさえた。

 アルプス席から見守った雅也さんは「打者に逃げずに向かっていった。もう十分僕を超えました」。岡田監督は「リリーフとして百点満点。夏に向けてエースナンバーを競争してほしい」と目を細めた。

    ◇

 履正社の最大の見せ場は7回に巡ってきた。

 2死走者なし。7番の小谷卓君(3年)が打席に入る。秋の公式戦は打率2割3分3厘。「悔しかった。冬の間は誰よりもウエートトレーニングをした」。その小谷君の打球は、右中間を大きく越える。50メートル5秒8の快足を飛ばして一気に三塁へ。

 続く仮谷君が「失策の借りを返す」とばかりに左翼線へ二塁打。石井君、吉田君らも続き、計6連打で一気に4点を返した。8回にも小谷君の適時打で1点を返したが、反撃はあと一歩及ばなかった。


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