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ここから本文エリア きずなの力で旋風狙う―安房(千葉)2008年03月11日 部員35人の出身中学名が、安房(あわ)のきずなの深さを物語る。館山第二、第三……。創立107年目の公立校には、地元の中学で競い合った選手や、試合を通じての顔なじみが集う。「知り尽くした」者同士の強みが、ときにビッグプレーを生む。 昨秋の県大会準決勝、木更津総合戦。1点リードの9回裏1死。打球が右中間を抜ける。捕球した中堅の主将・岩沢は、中継に来た二塁手と、その背後にいた遊撃手を瞬時に見比べ、考えた。「遊撃の鈴木は、中学時代は投手だった。アウトにできる可能性が高い」 直感は的中する。中継の鈴木から三塁への好送球で、打者走者をアウトに。「同点にされて延長では、分が悪かった。あのプレーが関東大会出場を決めた」と早川監督。互いの特長を把握した上での好判断が、21世紀枠での甲子園初出場につながった。 取り巻く環境は、全国の普通科高と大差ない。長方形のグラウンドは陸上部と共用。ノックを受ける野手の前を、陸上部員が走り抜けることもある。日が沈めばボールを使った練習は終わりだ。 3年生の9割が進学し、教師になって戻ってくる卒業生もいる。近隣中学の野球部指導者の多くはOB。教える側と教えられる側が絶えず循環を続けて、99年以降は県レベルの大会でベスト8以上が8度。地道に力を蓄えてきた。 昨夏の佐賀北の全国制覇に勇気づけられたという岩沢は、まだ信じられないという。「選んでいただいて何ですが、本当に自分たちが出ていいのかな、と」。昨夏は178校ひしめく千葉でベスト4。秋は準優勝。その実力を大舞台で披露すればいい。 |