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ここから本文エリア 「何で負けたんじゃろ」涙 広陵のガラニン・ヤン投手2007年08月24日 8歳の時、母の仕事の都合でウクライナから来日した。テレビのプロ野球中継で、今まで見たことのないスポーツの存在を知った。打者が空振りする姿にびっくり。「なんで空振りするんだろう」。不思議だった。
野球チームに入った。なるほど、なかなかバットに当たらない。おもしろくなくて辞めた。中学でまた野球部に入ったけど、3番手投手。グラウンド整備をさぼって帰ることもあった。 強豪校なら、きっと野球がうまくなる。そう思って広陵に進んで、またびっくりした。午後3時半から4時間、ひたすらグラウンドを走る。本気で甲子園を目指す部員は目の色が違った。自転車で家に帰る。すぐ寝る。朝が来る。そんな日々が続いた。 高1の冬、中井監督に注意され、「辞めます」と言ってしまった。「そんなことでは社会で通用せんぞ」。すごい剣幕だったけど、本気で怒ってくれたことがうれしかった。それからは、努力を続けてきたつもりだ。 この夏、甲子園練習で打撃投手としてマウンドに上がった。甲子園の土はふわふわしていて、無重力の宇宙みたい。「甲子園に連れてきてくれたメンバーに感謝したい」 決勝は一塁側アルプス席で応援。「何で負けたんじゃろ」。涙があふれ、タオルで顔を覆った。 大学でも野球を続けたい。もう、びっくりしない。今度は自分がエースになる。 |