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第93回全国高校野球選手権大会

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〈球音〉踏み込む勇気、一貫 日大三が猛攻14点

2011年8月20日9時44分

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写真:関西―日大三 7回裏日大三1死一、二塁、菅沼は右中間に3点本塁打を放つ=関田航撮影拡大関西―日大三 7回裏日大三1死一、二塁、菅沼は右中間に3点本塁打を放つ=関田航撮影

 (20日、日大三14―4関西) 投球に向かって踏み込む勇気が、日大三打線の原点にある。同点の7回1死一、三塁。勝負の分かれ目で、1番清水が心意気を見せた。初球、頭部付近への速球に、もんどり打って倒れた。それでも、逃げない。

 内角への投球が続く。カウント3―2。6球目も当然のように、右足を踏み込んだ。速球が右腕を直撃。1打席目も死球を受けていたが、投手を少しも見ない。淡々と一塁へ走った。ベンチからの臨時代走の打診を「大丈夫です」と断った。

 「相手も勝負にきているのだから、しょうがない。今日は四死球三つ。3安打打ったと思っている」。痛みや怒りよりも先に、1番打者としての役割を果たせた喜びを、清水は感じた。

 いつもの日大三スタイルを体現したことで、均衡が破れた。1死満塁から、金子が勝ち越しの右前適時打。4番横尾の2点適時打に、6番菅沼は3点本塁打と止まらない。打者12人の猛攻で、一挙8得点。全員が投球に対して踏み込み、体が開かない。次々と持ち味の強い打球が放たれた。

 「死球や投球に詰まってしまうことが怖いと言ったら、絶対にバットが出てこない」。ハッキリと、清水が言い切る。「あいつは、ガッツがある。痛いと言ったことがない」と小倉監督。5試合連続2桁安打の強打は、全員が持ち合わせている強い心があってこそ、だ。

 頂点まで、あと一つ。「これ以上、腫れなければいいんですが」。清水が笑顔で右腕をさすった。(福角元伸)

■菅沼3ラン 読みズバリ

 日大三の菅沼が7回、試合を決める3点本塁打を放った。昨秋の新チームになるまではデータ班。関西の水原が直球を投げてくると読んで強振し、右中間に運んだ。「投手のデータは頭に入っている。思い切って振っていきました」

■先発の2年斉藤が好投

 先発を任された日大三の斉藤は「西東京大会と同じ雰囲気だったから全く緊張しなかった」。スライダーを決め球に5回途中まで1失点の好投。ここまで4試合を投げ抜いていたエース吉永の負担を減らした。「もっと長く投げなきゃいけない。でも、勝利に貢献できてよかったです」。2年生右腕は、はにかんだ。

■救援のエース、決勝へ意欲

 準々決勝まで4試合連続で完投していた日大三・吉永は5回1死一、二塁から救援した。「心の準備はしっかりしていた」とピンチを切り抜け、緩急をつけたスライダーを効果的に使って要所を締めた。大量8得点のあとの8回には2点本塁打などで3失点。「疲れでひじが下がっていた。気づくのも遅かった」と反省した上で、「少し休ませてもらったから大丈夫」と決勝の先発に意欲を見せた。

 ○小倉監督(日) 「できれば吉永を登板させたくなかったが、よく抑えてくれた。打線は終盤に積極性が出てきた。決勝も自分たちの野球を貫く」

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