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岩手ニュース

プロ注目右腕の夏終わる 伊保内・風張投手が5失点

2010年07月21日

 第92回全国高校野球選手権岩手大会7日目は20日、3回戦8試合があり、シード校の伊保内が久慈工に4―5で競り負けた。昨夏準優勝の盛岡一は釜石商工に5点差を逆転勝ち。一関学院、盛岡大付も勝ち上がった。水沢一は第77回大会以来、15年ぶりに16強進出を決めた。21日は試合がなく、22日に3球場で4回戦8試合が行われる。

写真相手校の校歌を聞きながら、天を仰ぐ伊保内の風張蓮投手(中央)=花巻

    ◇

(3回戦 久慈工5―4伊保内)

 久慈工が大会屈指の右腕風張を攻略した。2回に山田寛の適時打などで2点を返すと、3回は太田からの5連続長短打で3点を取って逆転。櫛桁がリードを守りきった。伊保内は9回に無死満塁としたが、得点できず。

■屈指の右腕、地元の友と追った夢

 打席に向かいながら、伊保内の風張蓮は思った。

 「9回裏も、延長戦になっても投げてやる」

 1点を追う9回、2死満塁。逆転か敗戦か。ここでエースに打席が巡ってきた。

 初球、甘く入った変化球を振り抜いた。

 「捕らえた」

 思いとは裏腹に、打球は二塁手のグラブに入った。一塁を駆けぬけた背後で、久慈工応援席の歓声が響いた。

 中3の秋、進路に迷った。私立の強豪校で自分の力を試すか、地元に残るか。出した答えは、「九戸中の仲間と、甲子園を目指す」だった。

 新チームでエースナンバーを背負った風張は、失策が多い野手に頼りなさを感じた。三振を狙って球数が増え、自滅することもあった。

 「風張だけのチーム」と言われて奮起している仲間の努力は分かっていた。だからこそ、最後の夏に向け、打たせてとる投球を心がけた。

 相手の久慈工の打撃がいいのは聞いていた。「序盤は変化球でかわして、最後は直球で抑えよう」。3回、その変化球を狙われて失った3点が、重くのしかかった。

 マウンドから戻るたび、「ナイスピッチング」とベンチから声をかけられるのが、心地よかった。

 「本当に、伊保内でよかった」

 試合終了のサイレンが鳴るグラウンドに整列するとき、捕手の妻川祐樹にそっと言った。「ありがとうな」(高橋諒子)


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