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ここから本文エリア 桜井(富山)ニュース 「エースの投球」見せた 桜井・上島優人投手2007年08月12日 延長11回裏。エース上島優人投手(3年)は、肉離れを起こした右足をさすっていた手を止め、立ち上がった。グラウンドに向かって必死に応援する仲間に加わった。「まだまだ。みんなならやってくれる」
上島投手はこの日、2種類のスライダーやシュート、直球などを織り交ぜ、6回まで被安打4で1失点。緊張するタイプだが打者に集中できた。 7回。先頭打者に1球投げると足が突っぱった。1回から痛みはあったが、薬を塗って冷やしながら投げていた。2球目を投げた瞬間、我慢できないほどの痛みが走った。「やべえ」。ストレッチをしても痛みは引かず、ベンチに戻って冷やした。マウンドに戻るつもりだったが、治療中に降板したことを知った。ショックだった。「どんなになっても投げてやろうと思っていた」 仲間からは「大丈夫か」と声をかけられた。「大丈夫やから、あと頼むよ」。救援した長川原祐希投手(2年)には、「お前に任せた」と励ました。 昨秋からエースになった。だが、走者を背負うと連打されることが多かった。春の県大会は富山商に3―12で惨敗。チームに「上島で大丈夫なのか」という雰囲気が漂った。「桜井は打撃のチーム。投手次第」と言われた。プレッシャーをバネに練習した。春以降、シュートを身につけた。富山大会の決勝では、得点圏に走者を進められても、冷静に後続を断った。「上島は妥協しない努力家。ヒットを打たれても淡々と投げられる精神力もついた」と小室悟コーチ。大阪入りしても暑さに負けないためにランニングを続けた。 「終わったんやな」。試合後、上島投手はつぶやいた。「1勝まで手が届いていた。自分のせいで申し訳ない。(後輩には)来年甲子園に戻ってきて1勝して欲しい」と声を振り絞った。 帽子のつばには「最高の仲間と最高の夏にしたい」と書かれていた。 |