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ここから本文エリア 徳島商(徳島)ニュース 練習での集中力結実 徳島商の戦い振り返って2007年08月15日 熱戦から一夜明けた14日、徳島商の部員らは10日間を過ごした神戸市の宿舎を出発し、徳島への帰路についた。
午前7時から朝食をとり、荷物をまとめてロビーに集合。昼の弁当を含めた毎食の準備から、練習中の水分補給に欠かせない氷の確保まで様々な面倒をみてくれたホテルのスタッフたちに一列に並んであいさつ。角田主将が代表して「3年生は卒業しますが、1、2年生は来年絶対戻ってきます」と言うと、ホテルの人たちも口々に「頑張って下さい」「お疲れ様でした」と声をかけた。 最後はスタッフ全員の見送りを受けてバスで出発した。 ◇大舞台で冷静 念願の甲子園での初戦突破はならなかった徳島商。しかし、徳島大会連覇を果たした今年のチームをみると、まず言えるのがここ一番での確実さだ。 05年4月に就任した井上監督は日ごろ、部員たちが緊張感を持って練習することを重視している。例えば部内で「サドンデス」(1回勝負の延長戦)と呼ばれている練習形式。2チームに分かれ、同点で迎えた9回の攻防を展開する。一投一打、一球一球が重要な意味を持つため、各部員が考えながら、しかも瞬時に判断をしながらプレーすることになる。 これに加え、シート打撃やシートノックでも「無死一塁」「1死一、三塁」などと実戦を想定。それを何度も繰り返している。そして、「冷静に自分たちの野球をする」という心がけの徹底。これが確実さと勝負強さを生む。徳島大会準決勝の生光学園戦、延長に入って何度もピンチを脱し、13回の一挙4点につなげた試合や、決勝での落ち着いた試合運びはその結実と言える。 13日の開星(島根)戦でも、6回表、遊撃手の久米川がゴロをさばき、二塁手角田がベースに入るまで一呼吸置いて併殺を成立させた。緊張するはずの大舞台での地に足のついたプレーは、日ごろの緊張感ある練習の結果だ。 ◇課題は攻撃力 2年連続の甲子園で改めて課題として浮き彫りになったのが「打力」だ。敗退後、井上監督は開口一番、「甲子園では打てないと勝てない」と語った。当たり前の言葉に、この課題を肌身に感じたことがうかがえる。昨年は5安打1得点、今年は2安打1得点。いくら投手陣が踏ん張り、堅守でしのいでも、攻撃の形が出来ないと試合の流れが作れない。 今年のチームは比較的小柄で打力は当初からの課題だった。しかし、正選手の平均身長でさらに3センチ近く低い聖光学院(福島)は初戦で18安打を放ち打ち勝った。目についたのが大振りはしないが積極的な鋭い振り。伝統の「守りの野球」を重視しながら、攻撃面での積極性が備わった時、徳島商は、全国レベルでの強豪校になるはずだ。 ◇楽しみな各校 裏金疑惑や特待生問題など、これまでになく社会的な課題を背負った今年の高校野球界。球児を取り巻く全国的な状況とは関係なく、今夏の県内の各校に目を向けると、「高校生らしいチーム」が目に付いた。 常に全力プレーで引っ張る角田主将を中心にした徳島商をはじめ、文武両道を貫き、短い練習時間でチーム力を向上させた城南。対外試合の自粛・禁止を乗り越え、例年にも増してまとまっていた生光学園や池田、ひたむきなプレーで20年ぶりの初戦突破を果たした阿波西、攻守にまとまった城東など、グラウンドの内外でさわやかさを印象づけた。各校の新チームも注目したい。 実力的にも、徳島商の2年生の中野と、将来性を買われ1年生ながら甲子園でベンチ入りした杉本の両投手をはじめ、鳴門第一の緒方悠、新野の久米、海部の森といった1年生の3投手ら今後に期待が集まる選手が多い。来年、90回の節目となる記念大会での徳島勢の活躍が楽しみだ。 |