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徳島商(徳島)ニュース

選手に届け…思い熱く 徳島商応援団

2007年08月14日

 強い日差しと雨が交互に通りすぎた一塁側のアルプス席。汗と雨にびしょぬれになりながら、徳島商の応援団は、赤と黄のメガホンを振り続けた。「1勝を」との願いはかなわなかったが、全力を尽くした選手たちには、優しく温かい拍手が送られた。その思いは来年に引き継がれる。

 試合開始前 4番清水中堅手の母由美さん(48)は、宿舎の息子の携帯に「がんばれ」とメールを送った。返信は「はい」の一言と、ピースと笑顔の絵文字だった。

 1回表 稲岡投手は四球で走者を許したが後続を断った。父俊二さん(47)は「低めにいっている。ゴロが転がっているうちは大丈夫だ」。

 2回表 開星が先制。アルプス席最上段で特大の校旗を支える野球部員の中川貴統さん(16)は早くも汗だくだ。「グラウンドの選手たちの気持ちを支えるつもりで、ポールを握っています」

 3回裏 先制のきっかけとなった失策をした郡戸左翼手が三遊間を抜く意地の初安打。父聖行さん(50)は「エラーをした時は頭が真っ白になったよ。まだヒット1本。ミスは取り返せていないぞ」と檄(げき)を飛ばした。

 4回表 雨が降り始め、どんどん強くなっていく。あわててタオルを取り出した大阪市内の高校生辻岡貴恵さん(16)。「生まれが徳島。それだけで気になって応援に来た。頑張って」

 5回裏 先頭が死球で出塁。志尾三塁手が送りバントを決める。必勝のはちまきを巻いた祖父慶三さん(71)は「プレッシャーに勝てよ」。毎日練習を見に行き、遠征にも同行する。愛車の走行距離は10万キロを超えた。祖母弘枝さん(70)も「孫が上手になっていくのがうれしい。良いところで打ってくれたら」と祈るように話した。

 6回表 1死満塁のピンチを併殺でしのぐ。生徒会長の呑口沙紀さん(17)は赤いタオルを振って必死の応援。「徳商は点を許しても、取り返してやろうという気持ちになる。粘り強さが代々受け継がれているから、きっと大丈夫」

 6回裏 追いつく。東京都内の大学に通う角田主将の兄恭平さん(20)は「ほっとした。いよいよ反撃ムードだ」と期待した。「離れて暮らしているけれど、徳島大会はビデオやネットでチェックしていた。いつも通り、のびのびプレーすればきっと逆転できる」

 7回表 03年の選抜大会でベスト4まで進んだ時のエースだった平岡政樹さん(22)は巨人に入団。今は球団職員として働く。「自分たちは夏の甲子園に出られなかった。今年は初戦の壁を打ち破ってほしい」と後輩に夢を託した。

 8回裏 1点を追う展開。ベンチ入りできない控えの代表として背番号19を付ける2年生の斎藤雄一さんが「苦しい展開になるのは、わかっていた。これからです。がんばっていきましょう」と声を張り上げた。

 9回裏 最後まで熱のこもった応援。野球部OBで大阪府内の大学に通う大田篤さん(22)は「思い切ったプレーをしろ。初球から思いっきりいけ」と叫んだ。しかし、三者凡退。涙をこらえるチアリーダーたち。拍手とともに、「よくやったぞ」「お疲れさま」と健闘をたたえる声援が続いた。


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