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徳島ニュース

池田、9年ぶり準決勝へ

2007年07月25日

 第89回全国高校野球選手権徳島大会は24日、3回戦1試合と準々決勝2試合があった。

写真池田―阿波 1回表池田2死二、三塁、南が左中間への二塁打を放ち、2点先制。投手柏木、捕手佐藤
写真かつてのチームメートたちを相手にした「因縁対決」で力投する柏木秀文主将

 14安打、5盗塁。打力と機動力を発揮した池田が、9年ぶりに準決勝へコマを進めた。池田は1回、2死二、三塁に南の左中間二塁打で先制。続く大西の中越え三塁打で加点した。逆転された直後の6回は1死から3四死球で満塁とし、大西の中犠飛で追いつき、さらに一、三塁で内田が右前打、中継がもたつく間に2人目もかえり2点を勝ち越した。

 阿波は5回、柏木の左前適時打などで2点を入れ、なおも満塁に佐藤の右翼ポールを直撃する本塁打で逆転したが終盤、力尽きた。

◇旧知の友、負けたくない

 「終わったんだ」。池田に敗れた瞬間、阿波の主将、柏木秀文(3年)は三塁側ベンチでぼうぜんとなった。そして、グラウンドから離れると泣き崩れた。「私たちの夏を日本一長くするために……」。そう宣誓をしたのは9日前。準決勝を目前に「夏」は終わった。

 試合前、球場に到着すると、柏木は他の部員と円陣を組んで目を閉じた。「今までの練習の成果を出せば、この試合には絶対に勝てる」。精神を集中させながら、静かに闘志を燃やした。

 柏木にとって池田は「因縁」の相手だった。昨夏、2点差で3回戦進出を阻まれた。新チームで臨んだ秋季大会の準決勝では4―11、7回コールドの大敗を喫した。いつも前に立ちはだかっていた。

 そしてもう一つの理由。池田には三加茂中学時代に一緒にプレーをしたかつての仲間が何人もいる。この日、先発メンバーには5人が顔を並べた。「負ける訳にはいかない試合」だった。

 中でも池田のエース、南陽一朗(同)は互いに認め合うライバル同士。「あいつが打席で何を狙っているのか、すぐに分かる」と柏木。一方、南は「柏木の打力はピカイチ。秋に比べて球速も上がっている」と警戒していた。

 1回表、いきなり場面がやってきた。2死二、三塁で南に打席が回ってきた。3球目を左中間に運ばれ2点を先制された。いきなりのパンチでリズムがつかめず、5回にマウンドを譲るまでの4回で7失点。被安打10のうち、かつての仲間からは4長打を含む8本の痛打を浴びた。

 それでもチームは息を吹き返し、柏木もバットで貢献した。4回、自身の二塁打を足がかりに2点。5回の猛攻では左前適時打でつなぎ、佐藤の逆転満塁本塁打を引き出した。

 そして9回、再びマウンドへ。試合はひっくり返って4点差。「3人で抑えてやる」。力みからか先頭を歩かせたが、上位打線から2三振を奪い、後続を封じ込んだ。

 結局、終盤に気を引き締め直した南に封じられ敗戦。試合後、泣き崩れる柏木のもとに南がやってきた。「やっぱりお前らと試合するのが一番おもしろいや」。柏木はユニホームの袖で涙をぬぐって立ち上がった。「僕の代わりに必ず甲子園に行ってほしい」。南は、笑顔で柏木の肩をたたいた。


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