89回を数える夏の甲子園の中で、今も輝きつづけている投手、バッターは誰か。そして、記憶に残るチーム、試合は……。過去の投打の記録、名勝負を振り返った。
投球編
最多奪三振数
〈参考〉参考記録だが、第40回大会で徳島商の板東英二が対魚津(延長18回)で25奪三振を記録している。
▽大会個人記録 83個
板東英二 徳島商 6試合62回 第40回大会(1958年)
複数の投手で甲子園を戦うスタイルが定着した今、「83」は不滅の金字塔だ。現在タレントとして活躍中の板東の記録は、永遠に甲子園に刻まれる。
2位は第88回大会(2006年)の斎藤佑樹(早稲田実)。駒大苫小牧との決勝引き分け再試合を含む7試合(69回)に登板し78奪三振を記録。
▽1試合個人記録 19個
- 森田勇 東山中 第11回大会(1925年)(対北海中)
- 藤村富美男 呉港中 第21回大会(1935年)(対飯田商)
- 平古場昭二 浪華商 第28回大会(1946年)(対東京高師付中)
- 坂元弥太郎 浦和学院 第82回大会(2000年)(対八幡商)
- 辻内崇伸 大阪桐蔭 第87回大会(2005年)(対藤代)
完全試合 0回
第64回大会(1982年)、佐賀商・新谷博が木造戦で9回二死までパーフェクトに抑えたが、27人目のピンチヒッター世永に痛恨のデッドボール。大記録を逃した。
無安打無得点試合(ノーヒット・ノーラン)
- 松本終吉 市岡中 第2回大会(1916年)対一関中
- 八十川月半 広陵中 第13回大会(1927年)対敦賀商
- 伊藤次郎 平安中 第14回大会(1928年)対北海中
- 楠本 保 明石中 第18回大会(1932年)対北海中
- 水沢 清 長野商 第18回大会(1932年)対遠野中
- 岡本敏男 熊本工 第18回大会(1932年)対石川師範
- 吉田正男 中京商 第19回大会(1933年)対善隣商
- 長谷川 治 海南中 第20回大会(1934年)対神戸一中
- 小林悟楼 和歌山商 第22回大会(1936年)対福井商
- 浦野隆夫 大分商 第24回大会(1938年)対台北一中
- 嶋 清一 海草中 第25回大会(1939年)対島田商
- 嶋 清一 海草中 第25回大会(1939年)対下関商
- 服部茂次 熊谷 第33回大会(1951年)対県和歌山商
- 清沢忠彦 県岐阜商 第39回大会(1957年)対津島商工
- 王 貞治 早稲田実 第39回大会(1957年)対寝屋川
王貞治は早稲田実のピッチャーとして出場。珍しい延長11回のノーヒットノーランを達成した。
- 森光正吉 高知商 第40回大会(1958年)対松阪商
- 降旗英行 松商学園 第51回大会(1969年)対三笠
- 有田二三男 北陽 第55回大会(1973年)対高鍋
- 工藤公康 名古屋電気 第63回大会(1981年)対長崎西
- 新谷 博 佐賀商 第64回大会(1982年)対木造
- 芝草宇宙 帝京 第69回大会(1987年)対東北
- 杉内俊哉 鹿児島実 第80回大会(1998年)対八戸工大一
- 松坂大輔 横浜 第80回大会(1998年)対京都成章
〈参考〉第19回大会(1933年)には明石中の楠本と中田が、2人の継投でノーヒットノーランを達成。
打撃編
最高打率
▽大会チーム記録 4割4分8厘
駒大苫小牧 5試合174打数78安打 第86回大会(2004年)
▽大会個人記録 7割2分7厘
古閑憲生 津久見 3試合11打数8安打 第70回大会(1988年)
▽1試合チーム記録 5割9分3厘
PL学園 54打数32安打 対東海大山形 第67回大会(1985年)
最多本塁打数
▽大会通算記録 60本
第88回大会(2006年)
第88回大会では、従来の記録だった第66回(1984年)の47本を大幅に上回るなど、数々の本塁打記録を更新した。
▽1試合チーム記録 5本
智弁和歌山(対帝京) 第88回大会(2006年)
記録が生まれた智弁和歌山―帝京(準々決勝)では、帝京も2本の本塁打を放ち、両チーム合わせて7本の本塁打が飛び出した。
▽大会チーム記録 11本
智弁和歌山 6試合 第82回大会(2000年)
▽大会個人記録 5本
清原和博 PL学園 5試合 第67回大会(1985年)
▽1試合個人記録 3本
清原和博 PL学園 対享栄 第66回大会(1984年)
1年からPL不動の4番。春夏5度出場し通算本塁打13本、打率4割4分。清原は甲子園が生んだ、最高のホームラン・バッターだった。
平田良介 大阪桐蔭 対東北 第87回大会(2005年)
最多安打数
▽大会チーム記録 100本
智弁和歌山 6試合 第82回大会(2000年)
チーム打率4割1分3厘、100安打。新聞に“驚打”という文字が躍った。82回大会を制した智弁和歌山の打撃はすさまじかった。
▽大会個人記録 19本
水口栄二 松山商 6試合 第68回大会(1986年)
▽1試合チーム記録 32本
PL学園 対東海大山形 第67回大会(1985年)
▽1試合個人記録 6本
- 笹岡伸好 PL学園 対東海大山形 第67回大会(1985年)
- 松島侑也 日大三 対PL学園 第86回大会(2004年)
大会編
都道府県別優勝回数 大阪府 9回
PLの4回優勝を筆頭に、夏の甲子園を制した高校は大阪府が最多だ。次いで兵庫、和歌山、広島、愛知の7回が続く。
優勝回数NO.1校 中京大中京、広島商 (6回)
広島商の初優勝は第10回大会。中京大中京(当時は中京商)は第17回大会から3連覇を達成。
参加校数の推移
第1回大会の参加校は73校、現在は約56倍の出場校数に。
- 第1回 73
- 第10回 263
- 第20回 675
- 第30回 1256
- 第40回 1807
- 第50回 2485
- 第60回 3074
- 第70回 3958
- 第80回 4102
- 第87回 4137
- 第88回 4112
- 第89回 4081
用語解説
大会記録と1試合記録 ・・・ 大会記録はその大会を通してチーム・個人が達成した記録。1試合記録は1試合の中でチーム・個人が達成した記録。(最高打率はベスト8進出校から)
完全試合 ・・・ 1人の投手が走者を1人も塁に出さず、完全に相手チームを封じて完投して勝った試合。
ノーヒット・ノーラン ・・・ 1人の投手が相手チームを無安打無得点に抑えて勝った試合。四死球、失策等で走者を出しても無得点に抑えれば成立する。