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ここから本文エリア 常葉菊川(静岡)ニュース 常葉菊川、広陵に惜敗 驚異の粘り見せた2007年08月22日 第89回全国高校野球選手権大会準決勝の21日、常葉菊川は広陵(広島)に3―4で惜敗、春夏甲子園の勝利は8で止まった。4点を先行されながらも、9回に連打でくらいつき、1点差に詰め寄る攻めの野球は最後まで健在だった。選抜優勝校として、全国の高校から挑戦を受ける形で戦い続けた4カ月。追い込まれても揺らぐことのなかった「攻撃野球」に2万4千人の観衆が沸いた。
常葉菊川の森下監督は試合前、こう話した。「4、5点は失うことは覚悟しなくてはいけない。うちが中盤から終盤にかけて野村君をどう崩すかですね」 失点はある程度、織り込み済みだった。目算が狂ったのは攻撃面。思い切りのいいスイングが看板の常葉菊川の裏をかくような広陵の野村(3年)の投球術に、打線の対応が遅れた。 時速100キロそこそこのチェンジアップ、沈むスライダーに内角を突く1球。ボールになる球を生かした組み立てだった。常葉菊川の打者は強振すればするほど、この術中にはまった。 典型的だったのが2回戦・日大山形戦で2本塁打を放った長谷川(3年)の打席での配球だ。1回の1打席目、1球目で沈むスライダーを意識させた後、2球目で内角高めへのスライダー。109キロの緩いカーブを1球挟んで、132キロの真ん中高めの直球で空振り。カウント1―3となり、内角高めの直球で詰まらされた。 2打席目は直球と低めへのスライダーで2―2となった後、緩いカーブで空振り三振。3打席目も2―1から外角低めのスライダーで空振り三振。「低めのスライダーを打っていこうと思ったのだけど、タイミングが合わなかった」。感覚をつかんだのは8回の4打席目。1死一、二塁で、真ん中低めのスライダーを引っ張って左前へ運んで1点を返したが、遅かった。 右投手攻略のキーマンと期待された左打者の中川(2年)も2回の1打席目はスライダーで空振り三振、2打席目も内角低めと外角高めへの配球で翻弄(ほん・ろう)された後、真ん中低めのスライダーを引っ掛けてファウルフライに倒れた。「球の切れがあって、コントロールが良くて……。甲子園では1本も打てないままに終わってしまった」とうなだれた。 広陵の捕手小林(3年)は「思い切って振ってくる打線だから、各打者に必ず内角への球を意識させた。沈むスライダーを生かすために、スローボールも効果的だった」と振り返った。そんな配球を常葉菊川の捕手石岡(3年)は「何球か、甘い球もあったのだけど、低めへの制球がよくて最後まで打撃を修正できなかった」とつぶやいた。鋭いスイングが空を切った時、常葉菊川の春夏連覇への歩みが止まった。 |