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埼玉ニュース

春日部共栄、初戦で散る

2007年07月18日

 大会5日目の17日、朝方の雨の影響で5試合が順延になったが、10球場で2回戦24試合の熱戦が繰り広げられた。優勝候補の一角だった、05年夏代表の春日部共栄と、昨夏の大会4強の聖望学園の2校が初戦で涙をのむ波乱の展開となった。春日部共栄の初戦敗退は20年ぶり。昨夏の王者浦和学院、同準優勝の鷲宮は勝ち進み、19日に県営大宮で激突する。18日は順延分を含め、8球場で21試合が予定されている。

写真熊谷商―新座総合 5回裏新座総合無死二、三塁、9番小笠原の中前適時打で二塁走者の伊野がかえる。捕手坂田=熊谷公園
写真越ケ谷―市立川口 5回裏市立川口1死二、三塁、吉川の右飛を捕球した右翼手の悪送球の間に三塁走者の小笠原が生還。捕手斎藤=川口市営
写真最後の打者が打ちとられ、ひざに手をやりうなだれる斉藤選手(左手前)ら春日部共栄ナイン=市営大宮

 春日部共栄の狂った歯車は、最後までかみ合わなかった。

 序盤から、速球に目を慣らしてきた市立川越打線に難波剛太投手(3年)の直球がとらえられる。2回、先頭打者に安打を許すと、下位打線に犠打を挟んで連打で先制された。

 力みが生まれた。直球はうわずり、3回にも連打で追加点を奪われた。

 強力打線も、完全に自分たちを見失った。

 5回1死満塁の好機では、3番杉村拓耶選手(同)が見逃し三振、4番斉藤彰吾選手(同)が捕邪飛に倒れ、無得点に。斉藤選手は「(序盤の失点で)チーム全体が力んで切り替えができなかった」。

 難波投手、斉藤選手ら2年前の甲子園を経験した選手が最上級生となり、本多利治監督も「全国で勝てるチーム」と珍しく手応えを口にしたチームだった。大会前の練習試合でも、春の関東大会で優勝した千葉経大付に勝ち、難波投手も完全試合を達成するなど好調を維持していた。

 ただ一つ、本多監督が心配していたのがまじめな性格の選手が多いチームが、普段と違う雰囲気で硬くなってしまうことだった。「練習試合でもずっと勝っていた。大事な初戦で、先制されたら嫌だなというのはあった」

 ベンチの雰囲気は明るかった。声もよく出ていた。9回2死、打席に向かう杉村選手の顔には、まだ笑みもあった。だが、バットを振る両腕は、最後まで力んでいた。

 試合後、難波投手は顔を覆い「情けない……」と声を絞り出すのがやっとだった。斉藤選手も「頭の中が真っ白で何も考えられない」。

 「全国制覇」を掲げた共栄の夏は、あまりにもあっけなく終わった。

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