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佐賀北(佐賀)ニュース

佐賀北、「公立魂」 宿舎で勉強会・銭湯で休養

2007年08月20日

 甲子園球場を揺るがしたのは「普通の公立校」の選手たちだった――。19日の準々決勝で帝京(東東京)に競り勝った佐賀北の選手たちは、多くが大学受験を控え、甲子園にも問題集などを持ち込んでいた。そんな中で継投した久保貴大君(3年)は、この日も無失点。約3万人の観客は一投一打に酔い、地鳴りのような歓声が響いた。

写真帝京に競り勝ち、応援席へあいさつに向かう佐賀北の選手たち=19日午後、阪神甲子園球場で

 佐賀市中心部にあるごく普通の公立校。選手たちは甲子園入りしてからも、宿舎で勉強会を開いてきた。やっていたのは「夏休みの宿題」だ。

 ナイター設備はなく、学校での練習は普段、午後4時から同7時半までしかできない。定期試験の前に、選手らは集まって勉強会を開く。

 百崎敏克監督は「高校生だから勉強するのは当たり前」という。

 甲子園入りした選手たちの「休養法」は銭湯に入ることなどで、「野球エリート」のイメージからは遠い。16日午後に銭湯に行った久保君は、19日は6回に登板。「ベスト4の実感はなく、驚いている。落ち着いてできているのは、自分たちは試合数が多く、集中が切れていないから」

 ただ、周りの受け止め方は少し違う。「強豪を相手にここまでやれるなんて」。佐賀北の事務室には祝福の電話が殺到した。夕方までに約50本。「佐賀北で野球をしたい」という電話もあった。

 電話の応対に追われた中島義正事務長(60)は「普通の高校生の奮闘に共感が集まったのでは」とみる。

 そんな選手たちの好プレーに、スタンドもわいた。一塁側アルプス席に陣取った応援の生徒や保護者らは、約1300人。サヨナラ勝ちの瞬間全員が総立ちになり、抱き合って喜びを爆発させた。

 その中には、久保君の父で自営業の正行さん(52)の姿も。周りの人と何回も握手し、「平常心のナイスピッチングだった」と喜んだ。

 生徒会長の2年、黒田大資君(17)は「まさにチャレンジャー精神発揮です」と感無量の様子。3年の津村高成君(17)も「一球一球に心臓が躍った。優勝してほしい」と期待をにじませた。

 同校の食堂では、生徒や卒業生ら「留守番部隊」の約200人がテレビで試合の行方を見守っていた。サヨナラ勝ちの瞬間、食堂は拍手と歓声に包まれた。


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