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ここから本文エリア 岡山ニュース 盛り上げの役目に徹す 明誠学院・百武紀彰三塁コーチ2007年07月21日 1点を追う7回2死満塁。「打ってくれ」。天を仰いで手を合わせる、チャンスに恒例のポーズを取った。打席に立つ松井がバットを振り抜くと、打球は投手を強襲する安打。三塁走者がかえって追いついたが、二塁走者に三塁で止まるよう指示したのを、少し悔やんだ。
続く今村も二塁へ内野安打を放ち、相手の送球が乱れた。ボールがファウルグラウンドに転がっていくのを確認すると、今度は迷わなかった。ちぎれんばかりに右腕を回し、一塁走者の松井も本塁へ向かわせた。この回一気に5点を奪って逆転に成功した。 この日、明誠学院側の応援席は、保護者らが30人ほどだけで閑散としていた。6月半ば、はしかの集団感染で9日間にわたって学校が閉鎖されたため、実施がずれこんだ期末テストの最終日に当たっていた。夏の大会につきものの吹奏楽部の応援はもちろん、ベンチ入りの18人以外の部員も球場に駆けつけることができなかった。 明るい性格と大きなジェスチャーが買われ、1年の時からランナーコーチを任された。選手としてグラウンドに立たなくても、「苦しいときにベンチを盛り上げるのは自分の仕事」という自負がある。 この日も、6回まで1点を追う重苦しい展開。ピンチの度に盛り上がる相手の応援の大きさに、ベンチの表情がこわばっているように見えた。三塁コーチボックスで、ポケットに忍ばせたハンカチをベンチの選手たちに見えるように取り出し、「ハンカチ王子」のまねをして笑わせた。 Aシード校としての緊張感もあったが、18日の岡山大会初勝利に次いで、2勝目を挙げた。「ちょっと楽になった。次も『挑戦者』のつもりでぶつかります」。ようやく追いつく大応援団を背に、次も力いっぱい腕を回すつもりだ。=敬称略 |