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ここから本文エリア 楊志館(大分)ニュース 適時打「主戦助けられた」 荒巻裕捕手2007年08月14日 2回裏、死球や失策から無死満塁に。捕手荒巻裕が迎えた甲子園の初打席は、これ以上はないほどの好機だった。
5球目の外角に甘く入ったスライダーは狙っていた球種。「3球前のスライダーを空振りしていたので、絶対にまた来ると思った」。打球は右中間を破った。三塁上で右手を高々と上げる。 「捕手として、投手を助けてあげられたのが、何よりもうれしい」。スクイズで生還した際に脳しんとうになったが、気力でグラウンドに戻った。 遊撃手だった2年の「夏」は右肩を壊していたこともあり、スタンドから声援を送った。隣にはエース甲斐大樹がいた。その夏は、大分大会の4強に終わった。 宮地弘明監督から「捕手をしないか」と打診されたのは昨年9月。興味があったので快諾した。が、捕球の練習を繰り返し、配球も一から勉強する苦しい日々だった。 冬のつらいトレーニングを越え、成長した甲斐とは特にコミュニケーションを図り、性格を知ろうとした。試合中にいら立つ甲斐には、大分大会の時から何度もマウンドに駆け寄った。 この日も、計6回、甲斐のもとに走り、声をかけた。「頑張ろうぜ」。そんな簡単な一言が、投手を冷静にさせる。逆に、荒巻も次打者席で待つ甲斐の姿を見ては、「後ろには大樹がいる」と自分を落ち着かせた。 持論は「楽しんで野球をすることが勝つ秘訣(ひけつ)」。それは今回、証明された。が、課題もある。 甲斐は計2回の暴投を出したが、「あれは自分が後ろにそらしてしまっただけなので、今日の出来は50点です」。 |