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ここから本文エリア 大分ニュース 最後の打席、自分へ怒り 津久見・佐藤主将2007年07月19日 主将の意地だった。
1点をリードされて迎えた5回裏2死二塁。打席に入ったのは、前の打席で好機に左飛に倒れた津久見の佐藤諒太(りょうた)だった。 カウント1―1。真ん中から外角に流れるスライダーを引きつけて、バットを鋭く振り抜いた。はじき返した打球は中前へ。二塁走者が生還して同点に追いつくと、二塁上で左手を握りしめ、照れくさそうに小さくガッツポーズをした。下位打線がつくってくれた2度目の好機は自分の一振りで得点につなげることができた。 主将の勝負強さを見せた一打で、チームも一気に盛り上がった。そして、次打者の大田高広の安打で逆転のホームも踏んだ。 3回と8回裏には三塁コーチにも立って、打者や走者に大声を出して励ました。「あいつは子供のように純粋で単純なんよ」。那賀誠監督がそう言うように、得点が入ると誰よりも大きなしぐさで手をたたき、子どものような笑顔で喜びを表現する。ナインはそれを見て、また勇気づけられる。 6回表に、1死一、三塁のピンチを迎えると、佐藤は、たまらず左翼から内野まで全速力で走ってきて、投手の足立にこう大声をかけた。「しっかり後ろは守るから。思い切って投げろ」 1点を追いかける9回裏2死走者なしで、最後の打席に立った。目標は「古豪・津久見」の復活と、「甲子園出場」だから、ここで倒れるわけにはいかない。 が、そんな気持ちをかわすような5球目の低めのスライダーに、体が一瞬反応してしまう。ハーフスイングをとられ、三振。自分への怒りから、2度、地面にバットをたたきつけた。 負けられなかったし、絶対に勝つつもりだった。その佐藤の「負けられない夏」が、終わった瞬間だった。 |