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ここから本文エリア 大分ニュース 元相撲部員、初スクイズ 双国 内田裕一選手2007年07月13日 2点を追う1回1死一、二塁。双国の内田裕一が公式戦初の打席に入った。捕逸と重盗で1点差まで迫り、1死三塁となると、ベンチから出たのはスクイズのサインだった。
「まさか。どうしよう。見間違えかも」。ぐるぐると頭の中でいろんな思いが巡る。気づくと、三塁走者が走ってくる姿が視界に入ってきた――。 内田が野球部に入ったのは、わずか1カ月前の6月。それまでは、たった1人の相撲部員だった。が、野球が初めてだったわけではない。 小学4年から中学3年までは、少年野球で外野を守っていた。「友達と『楽しむ』野球だから、好きだった。でも、高校野球は、厳しくてつらい印象が強かった」。だから、高校では、幼い時から地域の大会に出場するなどして親しんできた相撲をやることにした。 入部したときは5人いた3年生が卒業すると、内田は1人になった。黙々と練習に励む背中に、グラウンドで練習する野球部の声が聞こえる。「野球、やっぱりいいなあ」。内田の心が少し揺れていた。 そんな時、級友でもある野球部主将の国広和貴に、「野球部も9人しかいなくて大変なんだ。手伝いに来てくれないか」と声をかけられた。 相撲部の先生には、「相撲をやりたいという人がほかに出てきた時は、必ず戻ってきます」と約束し、野球の練習に加わった。まずは投球練習をする投手の打席に立って、動体視力を鍛え直すことから始め、最初で最後の夏を迎えた――。 緊張で体が少しこわばったが、姿勢を低くして、勇気を出してバットを前に押し出すと、勢いを抑えたゴロが投前に転がった。初めての打席で、初めてスクイズを決めた瞬間だった。 「内田には、ありがとうと言いたい」。試合後、国広は言った。内田も「みんなと一緒にやれた野球が、ただただ楽しかった」。
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