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長野ニュース

勝ち気一番、「キューピー」の涙 須坂園芸・小宮山投手

2007年07月17日

 「キューピーッ」と友人に呼びかけれる、愛くるしい笑顔。試合に負けた後も淡々とした話しぶりで、悔しさをあまり表に出さない。須坂園芸のエース小宮山和輝投手は、そんな印象を抱かせる。

写真伊那弥生ケ丘戦で登板した小宮山和輝投手=長野県営

 だが、「普段表に出さないが、勝ち気な性格はチームで一番」と堀剛久監督は言う。

 長野市立若穂中学校出身で、昨夏の甲子園で1勝した松代の堀正人投手とチームメートだった。松代はこの日、次の試合に組まれていて、スタンドの上段に堀君がいた。

 二つ勝てば、須坂園芸は松代と対戦する。その姿を見て、マウンドでいっそう燃えた。

 しかし、3回に直球を狙われ、6長短打を浴びる。5回の守備につくとき、船に乗っているような揺れが起きた。古いという自宅。「あんな地震は初めて。ベンチに帰った後、心配になってきた」という動揺もあったかもしれない。

 3―13でコールド負けを喫し、ベンチに戻ると目頭が熱くなった。

 昨夏の1回戦で阿南と対戦。先輩たちが7回、6点を奪って3点差をひっくり返す。小宮山投手は8回からリリーフしたが、一挙6失点で再逆転を許した。

 ゲームをつぶしてしまった――。泣きべそをかきながらベンチに戻ると、中村泰久野球部長が厳しい口調で言った。「まだ試合を捨てるんじゃない」

 直後、「奇跡だった」先輩たちの逆転劇で冷静さを取り戻し、最後の9回は牽制(けんせい)球でアウトにして、試合を締めた。

 昨年は、先輩たちを初戦で負けさせてしまうかもしれないという涙。今年は、後輩たちにもっとまともな野球をさせてやりたかったという涙。

 試合後、先輩・後輩思いの「キューピー」は、かつてのチームメートを見つめながら、そんな気持ちを整理していた。

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