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宮城ニュース

5日前に骨折、大声で喝 蔵王・篠木博史選手

2007年07月17日

 一塁ベンチから蔵王の背番号3、篠木博史君(3年)が身を乗り出す。目の前の「定位置」につけなくても、役目を果たしたかった。「集中、集中!」。大声で仲間たちを勇気づけた。

写真序盤のピンチ、ナインに向かって懸命に声をかける蔵王の篠木博史君=石巻市民

 右手にはテーピングが何重にも巻き付けられている。5日前の練習で、部員の振ったバットが右手小指の付け根を直撃したのだ。

 ようやくつかんだ正一塁手の座。骨折という現実に「今までの意味が無くなってしまうんじゃないか」と悩んだ。だが「自分にできるのは明るくすること」と、気持ちを切り替えた。

 急きょ一塁に入った佐藤卓君(1年)は序盤、お手玉や後逸を繰り返した。篠木君が「ポジション取りが違うよ」とアドバイスすると、その後は無失策。「あの一言で、野手に指示を出せるようになった」。佐藤君はその配慮に感謝した。

 9回、チームは意地の1点を返した。「みんな、格好良かった」。この日ベンチ入りした選手は14人と少ないが、最後まで一つになって戦えた実感がわいた。下級生から胴上げされた。「重い、重い」。部員たちのひやかしにムードメーカーの笑顔がはじけた。

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