ここから本文エリア

三重ニュース

春の敗戦生かし「悔いなし」 松阪・山添投手

2007年07月19日

 四球覚悟で強気で攻めていこう――。1回裏1死一塁。優勝候補筆頭に目される宇治山田商との対戦。松阪の主戦山添良太君(3年)に捕手の徳村渉君(2年)は、内角の球を要求した。打席には強打者の中井大介君(3年)がいる。

写真力投する松阪の主戦山添良太君(3年)=7月18日、伊勢

 6月22日の組み合わせ抽選で、2回戦に勝ち上がれば宇治山田商と対戦することが決まると、松阪ナインは早速、「山商対策」に乗り出した。

 4月の春季東海地区高校野球県大会で、宇治山田商に0―1で惜敗。山添君と徳村君のバッテリーは、春のデータを利用して、各打者への決め球を研究。打者に応じて守備位置を変える戦術を練り続けてきた。

 「打撃センスのある中井君には、際どい球しかない」。内角の要求は戦術通り。だが、球は真ん中に。中堅を深々と破る三塁打を浴び、先制点を許した。

 「緊張はなかったが、独特の雰囲気にのまれたかもしれない」と山添君は振り返る。3回には、2番打者片岡耕造君(2年)と中井君に連続死球。2点を追加された。だが、どれも攻めた結果だ。

 「素の自分で投げられた」という4回以降は、3安打無失点と安定し、野球を楽しんでいる、と実感した。8回表の打席で、背中に死球を受けたが、直後の守りは三者凡退に仕留め、「よーし」とガッツポーズ。松葉健司監督も「後半は本当によく踏ん張ってくれた」と山添君をねぎらった。

 宇治山田商の中居誠監督は「春に比べて打撃が良くなっていた」と松阪の戦力アップを認めた。春の対戦で3本だった安打は、今回は8本。3回表には、優勝候補に同点に追いつき、肩を並べた。

 春の悔しさをバネに準備を重ねて、すべてを出し切った。だからこそ、後悔はなかった。試合後、「リベンジしたかったけれど、やれるだけのことをやった結果。大舞台で楽しめたし、悔いはない」と話す山添君の顔は、晴れやかだった。

このページのトップに戻る