ここから本文エリア

三重ニュース

スタンド、地鳴りの歓声 宇治山田商

2007年07月29日

 三塁側の宇治山田商の応援席は、同高野球部員や関係者でぎっしり。スタンドが一体となって熱い声援を送り続けた。

写真優勝が決まった瞬間、三塁側宇治山田商応援席は、歓喜の声に包まれた=霞ケ浦

 同高で英語を教えるカナダ出身のケイティ・ヒューイットさん(23)は、金網にしがみつき、食い入るように選手の活躍を見守った。「毎日の練習で疲れているのに、部員たちは勉強もがんばっていた。今日の彼らの表情は一段と輝いて見える。誇りに思います」と笑った。

 7回裏の校歌合唱で登場したのは、直径約1メートル、長さ約2メートルの2本の手製特大メガホンだ。全野球部員とマネジャーが思いを厚紙に寄せ書きし、粘着テープで巻いて作り上げた。初戦から試合を見守り続けた選手たちの「戦友」は、ところどころほころび、土にまみれる。野球部1年の村山貴紀君(15)は「甲子園でもこのメガホンで勝利の校歌を歌いたい」と力を込めた。

 ゲームを静かに見守っていたのは海星の河村勝虎主将(18)。前日、準決勝で宇治山田商に敗れた。「三重代表が決まるのを自分の目で見届けたかった」と足を運んだ。 午前中は部室を後輩に明け渡すために片づけていた。だが、「今日は試合をしているはずだったのに……」。誰からともなく「球場に行こう」となった。

 「宇治山田商主将の奥村(文哉)君が『お前らの分も絶対甲子園に行ってやる』と約束してくれた。それを見届けたい」

 アウトを重ねるごとに夢の甲子園が近づき、チアリーダーたちは「(甲子園へ)いけるよ」と声を掛け合った。

 9回表、最後の打者がフライを打ち上げると、スタンドは時が止まったかのように静かになった。次の瞬間、平生拓也君(2年)のグラブに飛球が収まると、一斉に歓喜に包まれた。応援団は指を空に突き上げ「日本一の野球部や」と叫び、チアリーダーは跳び上がって互いに抱き合った。野太い声で「よっしゃー」と喜ぶ野球部員ら。スタンドは、地鳴りがするようだった。

 応援団で野球部員の2年伊藤辰馬君(17)は「最高です。甲子園でも熱い応援を届けます」と喜びを爆発させた。


ここから広告です
広告終わり

このページのトップに戻る