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ここから本文エリア 熊本ニュース ひじ痛克服 気迫の投球も涙 玉名・渡辺崇之投手2007年07月11日 6回裏2死三塁。渡辺は得意のスライダーを低めに投げた。ボールは右打者から逃げるように落ち込み、バットは空を切った。
「よっしゃあ!」。試合中、感情を表に出さない渡辺は拳を握りしめ、雄たけびを上げた。 背番号「1」をつけたのは試合の1週間前からだった。2年の秋、練習で右ひじを痛め、一度はエースの座を譲った。以来、公式戦はベンチでライバルの投球を眺めた。 医者は休みながらであれば大丈夫と言った。2年の夏、コーチの勧めで改造したやや横手投げのフォームを磨いた。 右腕を体に巻き付けるように振り切る投球は負担が大きい。雨でノーゲームになった8日の開幕戦も5回まで投げた。そして10日の再試合。 「球威が落ちている」。松岡監督には見抜かれていた。7回裏、最初の打者に安打を許すと、交代を告げられた。 再び、ベンチから試合を見守った。整列し、あいさつをして、ようやく気づいた。「終わったんだな」 最後は笑って終えたかった。ベンチ入り選手で一番早く控室を出ると、涙が止まらなかった。 |