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ここから本文エリア 高知ニュース 負けない 仲間と紡いだ夢 高知南・横浜恵土君2007年07月26日 高知南の1回裏の攻撃、2番打者で主将の横山恵土(3年)がカウント2―3から放った打球は、三塁手の足に当たりファールグラウンドへころがった。出塁した横山に高知の一塁手森田将之(3年)が声をかけた。「ねばるな」。横山は目を合わさないまま答えた。「あぶなかったよ」
小学生のころ、2人は土佐市の少年野球チーム「新居ビッグワン」でバッテリーを組んでいた。すでに身長170センチほどあった森田はエースで、力のある球を投げ込んでいた。捕手の横山は、球を受けるだけで必死。「自分のせいで全力で投げられていなかったと思う」と振り返る。 小学校を卒業後、横山はその年に新設された高知市の県立高知南中学に入学。野球部を作ろうと、雑草の生えるグラウンドを整備し、部員や道具を集めチームを作ってきた。そして、その仲間たちと併設の同高校に進んだ。一方、森田は高知中学に入り、強豪野球部でめきめきと力を付けた。中学では四国大会準優勝、高校でも今春、甲子園の土を踏んだ。 23日にあった高知南と小津の試合をスタンドで見ていた森田は、「(横山と)試合がしたい。勝ってほしい」と勝利を祈っていた。そして準々決勝は、2人にとって初めてで最後となる公式戦での対決となった。試合前、横山は「力の差はある。でも負けたくないし、特に森田には絶対に打たれたくない」と、力を込めた。 10年ぶりの8強入りで勢いに乗る高知南だったが、5回コールド負け。試合後、横山は涙が止まらなかった。6年間の思いがあふれたからだ。「(森田に)野球ではかなわなかった。でも、自分は信頼できる仲間に出会え、一から野球部を作り、6年間頑張ってきたことは負けてない」と胸を張った。そして、「森田には絶対に、甲子園に出場してほしい」と夢を託した。=敬称略 |