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ここから本文エリア 神奈川ニュース 県内唯一の女性監督 夏初采配で初勝利2007年07月16日 大会初戦の1週間前に切ったという短い髪と、日焼けした顔。ユニホームがよく似合う。吉田島農林の伊沢里江監督(23)。高校野球では県内唯一の女性監督だ。
今年4月にコーチから監督になった。夏の公式戦初采配は12日の小田原球場第1試合。雨で中断しながらも、12―9で市ケ尾に競り勝ち、初勝利を挙げた。 「1点ほしい場面で打ってくれた。3年生を中心に、選手たちが助けてくれたおかげ」と、試合をふり返る。 ◇ 里江さんがコーチとして指導するようになったのは、自身がまだ大学3年生だった05年の秋。この年、弟の圭祐君(3年)が入部したのがきっかけだった。 初めて里江さんを見た時、林東希主将(3年)は、小柄だったこともあって「誰の弟だろう」と思ったという。最初は野球なんか本当にわかるのかと、部員たちは半信半疑だった。 しかし、ソフトボールの選手として活躍し、野球経験もある里江さんは盗塁のタイミングなどで的確なアドバイスを重ね、走者が挟まれた場面を想定した練習方法を取り入れるなどして、部員の信頼を得ていった。 この春、里江さんに監督をやってほしい、と言い出したのも部員たちだった。最初は「荷が重い」とためらったが、部員の真剣な思いに触れ、決心した。林主将は「野球を知っているから、自分たちの気持ちをわかってくれる」と話す。 生協の配送をしながら練習に顔を出し、週末の試合では采配をふるう。練習が終われば、部員たちと食事に行ったり、相談に乗ったりして、部員一人ひとりに目を配る。 ◇ 小学校2年から6年まで地元の少年野球チームで活躍。中学校では野球部に入り内野手として3年間、軟式ボールを追った。高校でも野球を続けたかったが、高野連の規定で女子部員の公式戦出場は認められていないため、女子ソフトボール部の強豪・向上高校に進み、全国を目指した。 「役割が固定しているソフトボールと違い、野球は攻撃のパターンが多いから、どの選手にもチャンスがやってくるところが好き」という。大学でもソフトボールを続けながら、いつか野球をやりたい、と思っていた。コーチも、ソフト時代の恩師が当時の野球部の監督を知っていたことから、頼まれたという。 それだけに、こうして高校野球のベンチに入り、選手に指示を飛ばす立場になるとは思ってもみなかった。 市ケ尾との試合後、井上和哉投手(3年)にウイニングボールを手渡された。里江さんは部員みんなに言った。「一勝、もらったからね。ありがとう」 |