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ここから本文エリア 神村学園(鹿児島)ニュース 窮地恐れぬ、笑顔のけん引役 神村学園・対知主将2007年08月16日 「お前の笑顔と声で0点に抑えてこい」。7点差をつけられた9回表、山本常夫監督に送り出された。
背番号12の控え捕手で、主将でもある。守備についた8人に声を張り上げた。マウンドの2番手投手、袴田真也君にも「気持ちでいくぞ」と、げきを飛ばした。 1死一塁で、高校60本塁打の帝京の4番打者、中村晃君を迎えた。相手を恐れない気持ちが大事だ。自分に言い聞かせた。つまらせた当たりは遊ゴロになり、併殺に打ち取った。9球だけの最後の守備が終わった。 奄美出身。中学生の時、甲子園に出場した同郷の先輩選手を見てあこがれた。甲子園に行きたい一心で島を出たが、ずっとレギュラー選手に入れなかった。 昨秋の新チーム結成時も外れた。そのころから、試合に出たい思いに負けないほど、仲間を気づかう気持ちが芽生えた。今夏も、ある選手がけがで出場が絶望的になったのを知り、人目もはばからず泣いた。 1点差をはね返し、逆転サヨナラ勝ちした鹿児島大会の決勝も、9回の守備から試合に出た。どんな窮地も、あの試合のように乗り越えられる。そう信じて、甲子園にやってきた。 帝京戦で先発のマスクをかぶった2年の捕手、鶴田都貴君は「流れを変える力がある先輩」。その後輩に「来年もチームの中心になってくれる」と期待を寄せる。 試合終了を告げるサイレンが甲子園に響いた。「完敗だった。でも、みんな自分たちのプレーを思い切りできた」。夢の舞台で最後の夏を過ごせたことに満足な気分だった。 |