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鹿児島ニュース

手に残る後輩の重い 出水商・東園捕手

2007年07月19日

 6回裏2死満塁。

写真ピンチの場面、ベンチを見つめる東園康平君=鴨池市民

 打順が回ってきた。それまで相手エースの緩急をつけた好投に三塁を踏ませてもらえていなかった。「こんなチャンスはもう来ないかもしれない」

 口を真一文字に結んで打席に入った。

 6球目。高めの球に思わず手が出て、三振。天を仰いだ。「悪いことをした」。懸命に投げ続ける2年生エース森園直行君(16)を思った。

 昨夏は先発エースとして県立鴨池のマウンドにいた。「先輩に自分のできる最大限の恩返しをしたい」と臨んだ初戦。6四球で2失点、5回で降板した。投げ込み過ぎからヒジに故障を抱えていた。延長10回サヨナラ負け。最後の打者だった。「迷惑ばかりかけた」との思いが残った。

 3年になり、「チームを引っ張れ」と中学で経験があった捕手に指名された。がむしゃらに難球処理の練習をした。監督が投げ込むバウンド球を必死で止めた。日に200球を受けたことも。腕にはアザが無数にできた。

 この日は4打数無安打。でも、涙はなかった。来年への希望が、手の感触に残ったからだ。森園君は2回以降、9三振を奪う粘りの投球をみせた。1球1球に「負けたくない」との思いを感じた。「これなら来年は大丈夫だ」

 「これからもずっと野球がしたい」。試合後の記念撮影では寝そべり、おどけて笑った。

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