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ここから本文エリア 鹿児島ニュース 「もっとやりたかった」 思い1打席に 枕崎・竹迫君2007年07月14日 9回表2死。
代打を告げられた。 「気持ちの準備はできていた」。ゆっくりと打席に入った。2球目を振り切った。打球は左にふわりと上がった。夢中で一塁まで走ったが、守る川内商工の選手たちが本塁に向かって駆け出していた。 5月ごろ、突然フラフラとして目が回った。病院に行くと中耳炎の悪化で、三半規管に影響が出ていることが分かった。激しい運動は控えるように言われ、8月に手術することが決まった。 地区大会で攻守に活躍、練習試合でも本塁打を放ち、レギュラー入りが目前だった。 「裏方で頑張る」というと、小薗健一監督(43)は「代打で出るぞ」。 ノックの補助などをする傍ら、素振りをした。「必要とされているのだろうか」と不安だった。 「今まで通り一緒にやろう。つらい思いを1打席に託せ」と主将が声を掛けてくれた。 開幕の前日、背番号「7」をもらった。 試合後、ベンチ前で川内商工の選手たちが校歌を歌う中、涙が止まらなかった。 もう野球はできない。「もっとやりたかった。悔しさがいっぱいです」と泣きじゃくった。仲間に抱えられながら球場を引き揚げた。 スタンドで見守っていた母美奈子さん(42)は「あの涙はきっと最後に打席に立てて感無量だったんでしょう」とほほえんだ。 |