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ここから本文エリア 石川ニュース 気持ちつながった1点 珠洲実・中野大地君2007年07月16日 「ここで打たないと、試合が終わってしまう。コールド負けなんて、したくない」。7点を追う7回1死。珠洲実の3年、中野大地が打席に入った。
珠洲実は前半、小松の速球派エース、山本翔太を攻略できずに苦しんだ。3回まで、毎回三者凡退。二塁すら踏めていない。中野も1打席目は三振だった。 でもミートには自信があった。「直球なら、合わせられる」。直球に狙いを定め、打席の立ち位置を変えたりバットのヘッドを立てたりして工夫した。 4回の2打席目、2死から外角低めに入った球を右中間の三塁打にした。「逆転したい」。それだけだった。しかし続く4番の2年、中村健人は中飛に打ち取られた。 7回、コールドゲーム寸前で3回目の打席に立った。無心で内角低めの直球を打ち返した。打球は左翼手を越え、中野は二塁に滑り込んだ。 「なんとか打ってつないでくれ」。再び次打者の中村を見つめ、願いを込めた。その中村が期待に応えて中前安打。それを見た中野は全速力で本塁に駆け込んだ。 珠洲実は3年生が3人だけ。2年が中心のチームだが、支え合ってやってきた。中村は辛いことも、楽しいことも共に過ごしてきた先輩に「ありがとう」の気持ちを込めていた。「気持ちがつながった」。本塁へ駆けながら中野は思った。 9回まで戦い抜き、最後の打席は中野。三振で“夏”が終わった。涙はなく、晴れやかな笑顔だった。=敬称略 |