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ここから本文エリア 石川ニュース 決めた、1回初球ヒット 門前・定梶文平選手2007年07月15日 前へ前へ――。雨が降りしきるなか、門前の1番打者、定梶(じょうかじ)文平はただ前だけを見続けていた。
「初回、1打席目ヒット」。大会前、この目標を何度も自分に言い聞かせた。試合前夜、部員で先攻と後攻のどちらがいいかを話し合っているとき、宣言した。「初回の打席でまず打って出るから、先攻にしてくれ」 その言葉通り、試合開始直後の初回に、初球を中前に運んで出塁。決意を実行して見せた。流れに乗ったチームは、内野安打などでつなぎ1点を先取。定梶は5回にも内野安打で出塁し、俊足を生かして盗塁も決めた。 門前の一塁側スタンドには、いつの間にか保護者らに加え、同じ能登地区の鹿西や羽咋の部員も加わった。「文平、いいぞー」。打席に立つたび、声援が聞こえた。 1―1の同点で迎えた7回、1死三塁で再び打席が回ってきた。ボール二つを見逃して3球目、高めの直球を打ち返した。打球が右中間を抜け、三塁に滑り込み。勝ち越し打になった。9回にも安打で出て盗塁成功。5打数4安打、2盗塁。チームに勝利を呼び込む活躍だった。“門前の夏”をさらに1週間、定梶のバットがつないだ。 地震から2週間、チームはグラウンドに立てなかった。でも「ここで負けて、地震のせいだと言われるのは嫌だ」。力いっぱいプレーして、被災した地元に勝利を届けたい。勝ちへのこだわりが団結を深めた。 試合後、全員が笑顔で整列し、校歌を歌った。次は2回戦だ。「切り替えなきゃいけないんやけど、もう少しだけ喜びたい」。=敬称略 |