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広島ニュース

野球への思いを後輩へ 呉昭和唯一の3年生 河野龍主将

2007年07月21日

 呉昭和の7回の攻撃。同点に追いつき、打順は9番に回ってきた。唯一の3年生で主将を務める河野龍(たつる)君(17)が打席に立った。

写真マウンドに駆け寄り、選手たちに声をかける河野龍主将(右から2人目)=広島市民

 ベンチのサインは「送りバント」だった。河野君は打球の勢いを殺した一塁線への犠打で、走者を二塁に進めた。「あとは任せたぞ」。祈るような気持ちで次打者、2年の高橋慧(さとる)君(16)の打席を見守った。すると、打球は右中間を破る三塁打となり、勝ち越しに成功。「やった!」。河野君はベンチで大きくガッツポーズをした。

 呉昭和は、全部員12人中1年生9人、2年生2人、3年生1人。1年生が入部する前は、部員が2人しかいない時期もあった。普段の練習はキャッチボールのほかは、走り込みやタイヤ引きなどの体力作りをひたすら繰り返した。試合の時には他の部から助っ人を借りていた。それだけに今年4月、野球経験者の1年生がたくさん入部してくれた時は、うれしかった。

 この日の先発も9人のうち7人が1年生。投手の大澗(おおま)健成君(16)や、3安打を放った2番の長谷恭兵君(15)、4番の丸本敬史君(16)などが主力を担った。河野君は主将として、若いチームを引っ張り、ピンチの時には大澗君に「いいボールいってるぞ。お前なら抑えられるからな」と声をかけ続けた。

 しかし、7回裏に海田に逆転を許し、さらに8回には5点を奪われてコールド負けを喫した。「みんなはよくがんばってくれた。いい経験になったし、次は期待できると思う」

 先輩らしいことができたかどうかはわからない。だが、野球を思う気持ちは後輩にも伝わったはずだ。


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