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広島ニュース

崇徳、初戦で敗退 立ち尽くす4番・井上選手

2007年07月20日

 「よくわからない。信じられない」。試合後、崇徳の井上晴哉君(18)は、低い声で淡々と話した。他の選手たちが地面に突っ伏し、しゃくり上げて泣くなか、1人だけ立ちつくしていた。強豪校・崇徳で1年の秋から4番を務めた県内屈指の強打者・井上君は、突然の夏の終わりを受け入れられない様子だった。

写真打席に立つ井上晴哉君=広島市民

 1回、1死一、二塁で回ってきた打席。走者2人が重盗を試みたが、一塁走者はアウト。2死三塁で放った打球は、中堅手への飛球に終わった。「思いきってやった結果。しょうがない」。気持ちを切り替えたつもりだが、流れが少しずつおかしくなっていた。

 4回の打席、無死一、二塁。直前の瀬戸内の攻撃で4点を奪われていただけに、何としても1点を返したい場面。だが、初球を打った鋭い球は遊撃手正面へのライナー。とび出していた二塁走者も刺され、併殺に倒れた。主将の増本憲治君(17)は「チャレンジャーのつもりでぶつかっていったはずでした。だが、(試合中は)何かおかしいと思い始めた。ずるずるといってしまった」と振り返る。

 悪い流れが焦りを生み、本来の打撃ができなくなっていた。8回1死一、三塁の打席でも遊ゴロ併殺。結局この試合は4打数無安打で、4番の役割を果たせなかった。

 昨年大会では、6試合で20打数12安打2本塁打の大活躍。準優勝したチームの原動力となった。しかし、決勝では1死満塁の好機で遊ゴロ併殺に倒れ、如水館に0―2で敗れた。悔しさを胸に練習を重ね、万全を期して臨んだ夏だった。

 「決勝まで6試合やるつもりでいた。終わるのが早すぎて実感がわかない」。あまりにあっけない幕切れに、戸惑ったような、怒ったような複雑な表情をいつまでも浮かべていた。

 最後の夏。その重圧は、予想以上に大きかったのかもしれない。

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