|
ここから本文エリア 福島ニュース 最後は力勝負 二本松工・野地竜也投手2007年07月22日 のしのしとマウンド上を歩き、打者をにらみつけて投げる――。二本松工・野地竜也(3年)の堂々と見えたマウンドさばきは、実は「ああしないと自分が保てなかった」。6回で被安打15。大会屈指の左腕は、日大東北の強力打線にのみこまれた。
直球が通じないことは、初回に気付いた。先頭打者に、詰まりながらも中前に運ばれる。「一番自信のある球だったのに」。4番打者にも同じ球を中前安打され、先制点を許した。「完敗だな」。目先をかわそうと投げた変化球もことごとく打たれた。「もう投げる球がない」。負けん気の強い野地が相手の実力を素直に認めた。 昨夏、第4シード東日大昌平を破り、「大会屈指の左腕」と騒がれたが、4回戦で敗れると「マウンドのせい」と敗因を語った。打たれるとふてくされ、態度や顔にも出した。練習嫌いでも有名だった。 それが3年になって変わった。「ちゃらんぽらんだった走り込みもきちんとやるし、一球一球に力がこもっていた」と捕手の三瓶稔治(同)。福田俊彦監督も「粘り強くなった」と認める。 「決勝戦のつもりで投げてこい」。そう監督に言われたこの日、「直球勝負しかない」と心に決めた。自信はあった。だが、その球が通用しなかった。 グラウンドはぬかるみ、投球後、時折バランスを崩した。しかし、試合後の野地は去年とは違った。「マウンド状態は悪かったけど、打たれたのはそのせいじゃない。精いっぱいの結果だからしょうがないです」と、さわやかに語った。 |