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ここから本文エリア 福島ニュース 「責任感」が立たせたマウンド 須賀川桐陽・小針投手2007年07月19日 エースの責任感が須賀川桐陽・小針拓真(3年)を一度はマウンドに立たせた。軽く握った左手に、ふーっと息を吹きかける。しかし、痛み止めを打った左腕は全く振れない。
初回、高めに浮いた球を福島商打線にとらえられる。打者4人に3安打と四球で2点を奪われ、1アウトも取れずに右翼守備に回った。交代を告げられた時、小針の顔が悔しさでゆがんだ。 小針はまさしく須賀川桐陽の大黒柱だった。変化球に切れがある県内有数の好投手として、昨秋から背番号1をつけると、「須賀川桐陽は小針次第」と言われ続けた。昨秋から今春まで、ほとんど全試合を1人で投げきった。打撃でも4番を任された。「エースとして自分ががんばらないと」。いつもそう語っていた。 しかし、その自覚が小針を追い込んでもいた。春の県大会3回戦では福島商と対戦し、延長14回を投げ抜き、完封していた。その後も連投を続けると、利き腕が動かなくなった。2カ月間、ボールを投げずに調整した。が、間に合わなかった。 「投げられないことは分かっていた」と捕手の安藤雄太主将(3年)。それでも小針は登板を志願した。エースの意地がそうさせた。 「何も話せません」。試合後の小針は悔しさをにじませた。しかし、佐藤康弘監督は「今までよくがんばった。今日は、あいつがマウンドに立ってくれただけで十分です」。 |