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千葉ニュース

鎌ケ谷、格上にひるまず快挙 拓大紅陵、姿消す

2007年07月24日

 その瞬間、鎌ケ谷のスタンドが大きく揺れた。

写真校歌を歌い、三塁側ベンチに向けて駆け出す鎌ケ谷の選手たち。スタンドは大騒ぎだった=袖ケ浦

 校歌を歌い終わった鎌ケ谷の選手たちが三塁側に駆け出す。手を突き上げ、雄たけびをあげる選手たち。スタンド前に整列したマネジャーの黒川麻子さんの顔には涙があふれた。

 「10回やって1回勝てるかどうか」。武部外司広監督の顔は試合後、少し上気していた。2年連続準優勝の拓大紅陵をコールドで破った。しかも、夏の大会では1979年以来の16強進出という「快挙」だ。

 格上相手に、選手たちはひるまなかった。

 4回、相手のミスで1点を先制すると、1死三塁から小峠良太君が高めの甘い球を見逃さなかった。「上からたたくことだけ考え」てバットを振り切ると球は勢いよく左翼線へ。差は2点になった。

 しかし、相手は甘くなかった。

 勝利がちらついた7回。低めに球を集めて好投してきたエース木村泰弘君に拓大紅陵打線が襲いかかる。

 無死満塁からスクイズでまず1点。2死二、三塁とした後、打席には強打者大前勇人選手。外角の直球を左翼に運ばれ、逆転された。主砲の一打で、ついに流れが拓大紅陵に傾いたかに見えた。

 それでも木村君は冷静だった。「このまま終わるはずないと思っていた」。気落ちせず、次の打者を打ち取った。

 その直後、鎌ケ谷の反撃が始まる。8回表1死一、二塁。木村君に打席が回ってきた。

 カウントは2―3。「相手投手は変化球の制球が悪い」。狙い通りに来た直球を左前へと運ぶと、二塁にいた船木友晴君が生還。ベンチで、スタンドで、歓声が鳴りやまない。

 風向きが一気に変わった。四球をはさんでさらに集中打。この回に9点を挙げ、試合を決めた。

 「意外と冷静に投げられました。でも、もうフラフラ。正直、最後まで不安でした」。木村君は試合後、八重歯をのぞかせて笑うと、続けてこう言った。「のっちゃったかもしれないっす」


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