|
ここから本文エリア 愛知ニュース 制球難克服「エース」復活 愛工大名電・柴田章吾選手2007年08月01日 勝負の分かれ目に、愛工大名電の倉野光生監督は、大胆にカードを切った。2点を追いかける5回表1死三塁。細江純平投手(3年)に代わって4回に登板したばかりの高須諒投手(2年)の打席で本田顕太郎君(1年)を代打に送った。
「点を取るために仕掛けた」(倉野監督)。代打に出た本田君は死球でつなぎ、脇山渉君(3年)の右越え三塁打などで逆転に成功した。 5回裏。柴田章吾君(3年)がマウンドに上がった。愛工大名電のベンチには5人の投手がいるが、準々決勝以降で投げているのは細江君、高須君と柴田君の3人。高須君の交代は、残り5回を柴田君に任せることを意味した。 倉野監督は「細江と柴田が両エース」と言い続けてきた。しかし、準決勝まで細江君が4試合計24回2/3を投げているのに対し、柴田君は2試合計4回1/3しか投げていなかった。準々決勝の愛知戦では、1回で降板するなど、制球の悪さが目立った。 柴田君は「相手は自分が出てきてラッキーと思ったのではないか」と振り返る。先頭打者に四球。都築佑児君(3年)に本塁打を浴び、同点。「やばいな」。さらに内野安打。しかし、この危機にバックが併殺をとってくれた。 今春の県大会決勝で中京大中京に7回2/3で9安打と「ボコボコに打たれた」(柴田君)。打たれた原因は内角を攻めきれなかったことだった。中京大中京の選手は打席で内角ギリギリに立ってきた。春以降、制球の甘さを克服するために、投球練習で後輩に内角ギリギリに立ってもらい制球をみがいた。 6回表。本塁打を食らったことで逆に吹っ切れた。「自分を信じろ」。制球を乱し打ち崩されるかつての姿はなかった。6回以降、スライダーをうまく使った配球で4回を無失点に抑え、5三振を奪った。 9回、2死で伝令が出た。「ここからだぞ」。最後の打者を左飛に打ち取るとベンチから名電の選手が飛び出し、歓喜の輪ができた。その中心に復活を遂げた背番号「10」のエースがいた。 |