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全力で「泥臭い野球」貫く 日大山形・青木優選手2006年08月19日 初めて甲子園のマウンドに立った青木優(3年)が、ユニホームの首元からひざ下までを土で真っ黒にしながら、優勝候補に立ち向かった。
本来の守備位置は遊撃手。帽子の裏にも「日本一の遊撃手」とある。ここまで全試合で完投したのは、500球以上投げた阿部拓也(2年)だった。前夜に先発を告げられ緊張したが、すぐに気持ちを「投手」に切り替え、肝を据えた。 泥臭い野球――。マウンドでも遊撃の場でも目指すものは変わらない。ひたむきに一球を追い、全力で走り、あきらめない。それは相手が強力打線でも、大会屈指の好投手でも何一つ変わらなかった。 1回、初先発の二塁手、安孫子翔(3年)が失策し、相手の先取点につながった。でも、顔色一つ変えない。仲間のミスを打ち消すため、失点した後、キレの鋭い変化球を軸に大胆な投球を続けた。2回は3者三振。ボールとなるスライダーを決め球に、6回まで3人ずつで凡退させた。 思いはバットにも乗りうつった。6回、先頭打者として右打席に入ると、内角の直球を振り抜いた。打球は左翼手を越えてフェンスを直撃、ヘッドスライディングで三塁へ滑り込んだ。「投手なんだからするな」と荒木監督から言われていたが、お構いなしに飛び込んだ。続く常川知也(3年)の適時打で生還、この回、2点を奪って逆転した。 結局、8回に4点を奪われところで、阿部にマウンドを譲った。だが、スタンドの多くが真っ黒な青木をたたえた。遊撃手用グラブに変えるため、背番号「6」が、マウンドからベンチへ向かうと、大きな拍手がわいた。 「3年間はつらいことの方が多かったけど、ここまで来られて楽しかった」
主将の常川、副主将の秋場拓也(3年)とともに「泥臭い野球」を貫いた副主将が、試合後、満足そうな笑みを見せた。
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