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応援も力の限りに 大接戦に「ふんばれー」2006年08月15日 好機で伝統の応援曲「ワッショイ」。ピンチで投手を励ます「ガーンバレ」。接戦の好ゲームに、天理のスタンドから声援が絶えることはなかった。炎天下、座席から思わず立ち上がる人もいれば、円陣を組んでメガホンをたたき合う人も。最後まであきらめずに戦う選手を応援しようと、スタンドも一つになった。
◆試合開始前 吹奏楽部の宇野久美子さんは初戦、県吹奏楽コンクールと重なり甲子園入りできなかった。「コンクールは練習の成果を出せるように演奏したけれど、今日は勝つことを祈って気持ちを込めて吹きます」 「ボン、ボボン」。大太鼓が鳴り響き、バトントワリング部の紫色のポンポンが青空へ突き上げられた。さあ、試合開始だ。 ◆2回裏 「よしおー、やったー!」「聞こえるかぁ」。森本佳男選手が中前打を放った。大阪市内の中学時代に同級生だった18人が、大声を出して喜んだ。その集団の一人、大阪大会の決勝戦で大阪桐蔭に敗れた金光大阪の西本亮介君は13日、森本君と電話で話をした。森本君は「見とけ、ホームラン打つから」。西本君は「あいつはやるときはやりますよ」とほほ笑んだ。 押せ押せムード一色のスタンド。西岡弘毅選手の放った大飛球がセンター頭上に。息をのんで見守る人たち。抜けて三塁打。1点先制だ。一瞬の静寂がすぐ、紫のうちわをばしばしとたたく音に破られた。父司郎さん(50)は「初戦でヒットが出なかったのでほっとした」。 ◆4回表 1点かえされ、なお2死二、三塁のピンチ。後藤真人投手の友人で、延岡学園(宮崎)の野球部員、金山晋也君がメガホン片手に大声を張り上げた。「ふんばれよ〜」 ◆4回裏 7番梅田基貴選手が左前適時打を放った。1点リード。父健二さん(43)は「チームに貢献できて良かった。夢見ていた舞台で野球ができて幸せだと思う」とはしゃいだ。 ◆6回裏 4番藤原宏文選手の打球が晴天に映えた。本塁打で3点目。少年野球を指導する村上貞一さん(61)は小学生約15人を連れて観戦。「この試合はもらいましたね」と早くも勝利宣言。 ◆7回表 熊本工がまた同点に追いついた。試合の流れを奪われまいと、みんなの応援に熱が入る。天理市の佐藤功一郎さん(20)は「ピンチの時こそ、一つになって応援するのが天理です」。 小さなチアガールも登場。田原本町から来た吉田渚々夏ちゃん(7)はバトントワリング部のお姉さんをまねて躍った。「勝って欲しい。振り付けはまだちょっとできないけど」 ◆9回表 藤井貴之投手がマウンドへ。藤井君の中学時代、よく散髪したという大阪府内の理髪業、隈元正貴さん(39)は「緊張はしていないはず」。祈るような表情で見つめた。 ◆9回裏 梅田、西岡の両選手が出塁するが、後続を断たれた。「あー」「きゃー」。悲鳴があちこちからあがった。今春まで天理の野球部員が多く所属するクラスの担任だった山本享史教諭は「最後まで精いっぱい頑張ってくれました」とねぎらった。
「次は俺(おれ)たちが勝つぞー」。1、2年生の控えの野球部員が叫んだ。
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