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ユニホーム、仲間と一緒に 清峰の記録員・平川太一選手

2006年08月14日

 震える手でスコアを書き続けた。9回、本塁打を打った佐々木優と抱き合うと、感極まって涙が出た。最後の広滝の打席は空欄のまま。「逆転を信じていた。最後のアウトは書きたくなかった」

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 昨年夏、39度の高熱が1週間続いた。風邪か。でも長すぎる。「手の震えが止まらない」と息子が言ったのを聞いた両親の不安が的中した。甲状腺機能亢進(こうしん)症。甲状腺ホルモンが多すぎて、疲れやすい、手先が震えるなどの症状が出る。母からの遺伝だと言われた。

 「太一。病院の先生も無理やと言っとるけん、野球は駄目だぞ」と父が言うと、黙ったままうつむいていた。夜、すすり泣く声が部屋から聞こえ、母は「何でこんな時期に」と悲しんだ。

 仲間が救った。エース有迫は「必ず甲子園に連れて行く」。4番木原は地元テレビ局の取材に「太一に助けられている」と話した。そんな出来事を、いつものはにかんだ笑顔で家族に話した。甲子園に乗り込む前、「お母さん、行ってくるね。ありがとう」と素直に言えた。

 普段は制服姿だが、甲子園では父の提案で久しぶりにユニホームを着た。吉田監督とファウルグラウンドに並んで立ち、笑顔で父のカメラに納まった。

 次の夢は決まっている。「作業療法士になりたい」。色んな人に支えられた。リハビリを手助けする仕事は、自分にぴったりだと感じている。(後藤太輔)

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