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無失策に感謝の涙 如水館・谷口優輝君2006年08月13日 「ノック時間は、7分です――」
甲子園に放送が流れる。午前8時、試合前の守備練習が始まった。 最初に響いたのは、コキッという鈍い音。打ち損なった難しいバウンドの球を、三塁手が難なく処理する。「うまく捕ってくれた。僕の方が緊張していたのかも」 手のひらに汗を感じて、バットが滑らないように手に土をつけてから始めたノックだった。 3月中旬、自らノッカーになった。「二塁のレギュラーは難しいけど、貢献したかった」。下級生からの依頼を「自分の練習にもなる」と喜んで受けた。選手からも打球の強弱などの要望が出しやすいと好評だった。 「気の弱いチームだったから、コーチより生徒の谷口が打つ方が緊張なく動けた」と迫田監督。春の大会からは試合前ノックも任せられた。 帝京戦はボールボーイとしてベンチ横から試合を見た。3点を勝ち越された8回は2死二塁からの中前安打を、中堅の実政が好返球。走者を本塁でアウトにしたプレーに、「感謝したいというか、やってきて本当に良かった」と涙をふいた。 1打目を除けば試合前ノックは「満点」。「みんなはノックがうまくなったと思ってくれたかな」と、この5カ月間を振り返るように話した。 答えは、スコアボードの失策「0」の表示。仲間はちゃんと、応えていた。(上山浩也)
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