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甲子園だより

著者紹介

神田憲行

(かんだ・のりゆき)

1963年、大阪生まれ、ノンフィクション・ライター。大会終了後に発売される完全保存版「2006甲子園Heroes(ヒーローズ)」(朝日新聞社刊)の取材のため、 期間中は甲子園通いの日々を過ごす。甲子園取材歴は10年を越える。送りバントよりヒットエンドラン派。守備はショートの動きを見るのが好き。著書に『横浜vsPL学園』(共著、朝日文庫)、『97敗、黒字。』(朝日新聞社刊)など。

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伝令の中身は……  08月14日

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 ピンチになるとタイムをかけて、控え選手かベンチからマウンドに走る「伝令」。高校野球ではマウンドに3人以上集まるタイムは9イニングで3回までと決められています(キャッチャーだけマウンドに行くタイムは制限がありません)。3回しか許されないのですから、伝令をどのタイミングで、どんな内容にするか、ベンチの監督さんは思案のしどころです。記者は伝令にいったタイミングと選手をメモしておき、試合後に「どんな内容だった?」と質問することもよくあります。

 その内容は大別すると、伝令の中身はさておいて、ただひと呼吸あける「間」を取るためだけの「リラックス」系、「点差があるから走者を無視して打者に集中しよう」などの「基本事項再確認」系、さらに伝令がラインのところでわざと転んで笑いを誘い、リラックスさせる「吉本」系もあります。

 松代対八重山商工の試合、9回表松代の攻撃で、八重山商工の大嶺祐太投手のコントロールが乱れて、四球のあとデッドボールを出したときにベンチから伝令が走りました。八重山商工の伊志嶺監督はあまり伝令を出さないので、おや?と思って試合後に伝令役の新城永人選手に、内容をたずねました。新城選手、笑いながら教えてくれました。

「(大嶺)祐太に『死ね』と言いに行きました」

「は?」

「監督は奮起させるために『死ねと言ってこい』と、よく言いに行かせるんですよ。だから『祐太、監督が死ねと言っているよ』って言いに行きました」

「大嶺投手の反応は」

「『はいはい』と笑ってました。みんなもう慣れっこなんです」

 たしかにビデオで再確認すると、マウンドの上で集まったみんなに「またかよ」という笑いが広がっていました。これを名付けて「おんどりゃー」系とでも申しましょうか。わざわざタイムをかけて、そんなこと言いに行かせる監督さんを初めて聞きました。厳しい言葉でカツを入れるというのか、「いつもの言葉」でリラックスさせるというのか。とにかく小学2年生のときから10年間指導して築き上げた伊志嶺監督と大嶺選手の信頼関係があってこそ、なのでしょう。

※写真は、“東北ダービー”を制した日大山形応援団。「自分でバリカン使ってやりました」。器用です。

読者の声

 今治西の生徒です。正直ここまで来れるとは思ってませんでした。ここまで来たのなら、頂点に立ってほしいです!!野球部のみんな、頑張って!!!

ymt さん (17)   女性   愛媛県

 八重山商工が勝ちましたね!万歳!!!。嬉しくて、嬉しくて、涙が出ました。結果が判らなくてPCに首っぴきで見ていました。ようやっとわかった時は、涙があふれ心から喜びましたね。ちなみに私は沖縄に関係ありません。ただ、ファンだけです。優勝して下さい。ガンバレ!!。八重山商工。

ny nonnko さん   女性   アメリカ

 甲子園だより、楽しく拝見させていただいております。連日展開される熱戦に、沖縄からTVを通して声援を送っています。地元代表校、八重山商工の試合では特に手に汗握って応援しております。それにしても金城長靖君、最高ですね! プレーでも魅せる、人間としても魅せる!! 大嶺君は伊志嶺監督のおっしゃるように、もう少し丁寧に頑張ってほしい! 野球は一人ではできない……9人いて成り立つものなのだから……3回戦も期待しています。

沖縄の空 さん (28)   男性   沖縄県

 甲子園だより、楽しみに読んでいます。伝令の中身は……を読んで笑っちゃいました!テレビの前で手に汗握り八商工を家族で応援していたのですが、あの伝令のシーンで「きっと、監督が『死なすよ!』と言ってるはず〜」と話していたのです。沖縄では「バカヤロー」や「あほんだら!どつくぞ!!」と同じ感覚で「死ね!・死なす!」を使うんですよね。少年野球の監督をされていた頃の伊志嶺監督を知っている私達からすれば想像できるのですが……(相当厳しいのです)。1回戦、2回戦とドキドキしながらの闘いですが、これからも八商工の試合を最後まで応援していきます。

たんかん さん (44)   女性   沖縄県


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