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著者紹介
神田憲行
(かんだ・のりゆき)1963年、大阪生まれ、ノンフィクション・ライター。大会終了後に発売される完全保存版「2006甲子園Heroes(ヒーローズ)」(朝日新聞社刊)の取材のため、 期間中は甲子園通いの日々を過ごす。甲子園取材歴は10年を越える。送りバントよりヒットエンドラン派。守備はショートの動きを見るのが好き。著書に『横浜vsPL学園』(共著、朝日文庫)、『97敗、黒字。』(朝日新聞社刊)など。
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斎藤投手には、敬服いたしました。
5回まで飛ばしすぎではないかと思ったのですが、まさかそのままのペースでゴールインできるとは。彼の投球のポイントは、13個もの三振を取りながらも、球数は118球にとどまっているところです。普通、こんだけ三振取れば球数は130から140はいくでしょう。それなのに120球以下。斎藤投手が三振を取るべき打者と打たせて取る打者を区別していた、クレバーな投球の証拠だと思います。
その取るべき打者が、駒大苫小牧の主将で中心打者、4番本間篤選手でした。今日は4打数3三振、昨日と合わせて8打数5三振です。本間選手は昨日の試合後、自分のふがいなさに納得できなくて、ひとりで打撃練習をしたそうです。両チーム合わせて延長15回も戦った後に居残り特訓していた選手は、本間選手以外知りません。努力の虫らしい、彼の姿勢です。
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早実・斎藤投手に感動しました。
試合のポイントのひとつが、11回表、駒大苫小牧が1死満塁と攻めたところです。打者の7番岡川がスクイズのサインで空振り、飛び出した三塁走者が捕手から三塁手への送球でタッチアウトになった場面です。
岡川選手が空振りした球は、ワンバウンドでした。しかしなんとあの「ワンバン」は、偶然ではなかったのです。「ヒーローズ」編集部の斎藤担当記者の取材によると、あのとき斎藤投手は投球動作に入ったときに三塁ランナーが走るのをみて、スクイズとわかり、直感的にバントしにくいワンバンを投げたそうです。
おいおい、高校野球版「江夏の21球」かよ、凄すぎるぜ、斎藤!
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このコラムは3年前から始まりました。ということは、決勝戦はずっとずっと駒大苫小牧だったわけで、もう正直申し上げて、あまり書くネタはございません(笑)コマトマ、強すぎですよ(笑)
昨日の田中投手は復調の手応えをつかみました。ストレートに本来の輝きを取り戻しつつあります。また打線も4番本間篤選手が振れてきたのが心強い。
早稲田実は、一も二もなく、斎藤投手のでき次第でしょう。また彼をもり立てるチーム力、全員野球の見せ所です。私としてはどのような結果になっても、斎藤選手のクールな表情は崩して欲しくないなあ。
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コマトマと智弁和歌山の対決、わくわくしてきました。ネット裏の記者仲間では「ストップ3連覇」の一番手は智弁和歌山、という見方が大半でしたから。
ともに普通のチームなら諦めてしまうような展開をものにして、チーム力は上げ潮にのっています。ポイントは駒大苫小牧・田中投手と智弁和歌山の強力打線でしょう。が、私が注目するのは監督対決。
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八重山商工・伊志嶺監督はきさくで冗談好きなお人柄から、取材記者にも大変人気がありました。とくにその言語感覚には独特なものがあります。そこで八重山商工ネタの「おまけ」として、今大会中に拾った「伊志嶺語録」を紹介しましょう。
●「お前、責任取れるのかよ」(千葉経大付戦、ふがいないピッチングで降板させられた大嶺投手が再登板を志願してきたときに)
●「死んだマグロのような目をしている」(大嶺投手を評して。普通は「死んだ魚」だと思うのだが、マグロと魚類を特定するのが伊志嶺流)
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日大山形、やりました。山形県勢で初の夏8強入りです。しかも延長戦で逆転サヨナラ勝ちですからすごいですね。駒大苫小牧の試合をみているようでした。おめでとうございます。日大山形の荒木監督は71年生まれ。延長戦で今治西に得点されても、ベンチ前でじっと自分の選手たちのプレーを静かに見つめていた姿が印象的でした。
さて、八重山商工。率直に言って「力負け」だったと思います。試合後に石垣島の人たちから「祐太の調子が悪かったのかな」と何度かたずねられたのですが、大嶺の調子はこの甲子園でもっとも良かったと思います。たとえば5回、逆転3ランを打たれたあとに2者連続三振で切り抜けています。今までの大嶺投手なら、あそこでガタガタといったでしょう。そこを切り抜けたのは人間的成長を遂げられた証拠だと思います。
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駒大苫小牧に3連覇の勢いが出てきました。田中投手の「投げて打って」に頼っていたワンマンチームが、この勝利でチーム力という新しい武器が加わったと思います。
この試合で私がずっとウオッチしていたのが、田中投手でも青森山田の野田投手でもなく、青森山田の背番号「10」、佐曽選手でした。佐曽選手は控え捕手で初戦にも出ていませんが、実はキャプテン。初戦のときから話してみるとなかなかキャプテンシーが高くて、なにより「良い奴」という印象がして感じがいい(笑)いや、キャプテンの人間的魅力というのも、大きな戦力なんですよ。それでずっとマークしていた選手なのです。
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ベスト16が出そろい、今日からいよいよ8強を決める戦いが始まります。
センバツ優勝・準優勝校が姿を消し、「ヒーローズ」イチオシだった仙台育英、大阪桐蔭もいなくなりました。どこが優勝してもおかしくないような、まさに戦国大会です。
大会前に優勝候補に挙げられ勝ち残っている学校も苦戦が続いていますが、その中でも投打に充実しているのが、以前にも取り上げた早稲田実業でしょう。2試合連続フタ桁得点の打線に加え、やはりエースの斎藤投手のピッチングが素晴らしい。
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みなさんからのお便り、楽しみにしています。
■12日
>上田万里子さん
北村弁護士、私も取材したことがあります。ご自身も高校球児なんですよね。
>雪に耐えて梅花うるわし、鹿女子OGさん
49代表の一番最後に出てきて、すでにひとつ勝っている学校と対戦するのは相手が甲子園に慣れているぶんだけ、難しいことだと思うのです。初戦突破、おめでとうございます。
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ピンチになるとタイムをかけて、控え選手かベンチからマウンドに走る「伝令」。高校野球ではマウンドに3人以上集まるタイムは9イニングで3回までと決められています(キャッチャーだけマウンドに行くタイムは制限がありません)。3回しか許されないのですから、伝令をどのタイミングで、どんな内容にするか、ベンチの監督さんは思案のしどころです。記者は伝令にいったタイミングと選手をメモしておき、試合後に「どんな内容だった?」と質問することもよくあります。
その内容は大別すると、伝令の中身はさておいて、ただひと呼吸あける「間」を取るためだけの「リラックス」系、「点差があるから走者を無視して打者に集中しよう」などの「基本事項再確認」系、さらに伝令がラインのところでわざと転んで笑いを誘い、リラックスさせる「吉本」系もあります。
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